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今年のトップリーグは早くもリーグ戦終盤に差しかかり、残り2試合となった。
10月13日(土)は第6節の8試合が行われ、大阪・キンチョウスタジアムでは、レッドカンファレンスにおいて無敗で首位に立つ神戸製鋼コベルコスティーラーズと、今シーズン好調で、5位の豊田自動織機シャトルズが激突した。
神戸製鋼は第3節にトヨタ自動車ヴェルブリッツ戦で、26-26と引き分けた以外、先週の第5節も日野自動車レッドドルフィンズに12トライを重ねて74-10と快勝するなど、今シーズン負けなしの4勝1分で勝ち点20と、レッドカンファレンス首位に立っている。
一方の豊田自動織機は、開幕戦のNECグリーンロケッツ戦で9-8、第2節の日野レッドドルフィンズ戦では15-14と競り勝った。
第3節のNTTコミュニケーションズシャイニングアークス、前節のサントリーサンゴリアスには負けたが、3勝2敗の勝ち点12で5位につけており、まだプレーオフにあたる、上位トーナメント進出できる4位以内の可能性は十分に残されていた。
神戸製鋼は、3試合ぶりに元ニュージーランド代表のレジェンド、SO(スタンドオフ)ダン・カーターが復帰し、SH(スクラムハーフ)日和佐篤とコンビを組んだ。
FW(フォワード)はPR(プロップ)1番が前節の山崎基生から平島久照に替わった以外は、前節と同じラインアップ、BK(バックス)もハーフ団以外は、前節と同じメンバーで臨んだ。
豊田自動織機は、FL(フランカー)6番が前節の小原稜生から松岡毅に、その小原は竹内健人に代わって7番に入った以外は、昨年度王者のサントリーを苦しめた前節と同じスターティングメンバーだった。
豊田自動織機のキックオフで始まった試合は、神戸製鋼の反則で4分、SHジョノ・ヒッキーがPG(ペナルティゴール)を決め、豊田自動織機が0-3と先制する。
だがその直後の5分、敵陣22m付近でのマイボールラインアウトからボールをキープした神戸製鋼が、ラックから日本代表スコッドにも入ったNO8(ナンバーエイト)中島イシレリ、SH日和佐と繋いでトライ。SOカーターのゴールも決まり、7-3とあっさり逆転に成功する。
豊田自動織機も9分にSHヒッキーのPGで3点を返して1点差とするが、そのヒッキーが11分に危険なタックルでシンビン(10分間の一時的退場)となり、数的有利となった神戸製鋼は一気に試合の主導権を握る。
20分、スクラムからボールを継続し、SOカーターのオフロードパスから、PR平島へとつなぎ、最後はSH日和佐が2本目のトライ。
カーターのコンバージョンも決まって14-6とすると、22分には自陣からSOカーター、CTB(センター)アダム・アシュリークーパー、FB(フルバック)山中亮平とBKでボールをつないで山中がそのままインゴールに。SOカーターのゴールも成功し21-6とリードを広げる。
だが、豊田自動織機も意地を見せる。25分にシンビンから戻ってきたSHヒッキーがPGを決め、21-9とすると、27分に自陣で神戸製鋼のSOカーターからWTBアンダーソン フレイザーへの飛ばしパスを、新人WTB(ウィング)シオシファ リサラがインターセプト。
そのまま走りきってトライ。SHヒッキーのコンバージョンも入り21-16と5点差に追い上げる。だが、ここから神戸製鋼にエンジンがかかる。
29分、ラインアウトからボールを継続しSOカーターのノールックパスから、内側をフォローしたCTBクーパーとつないで、最後はSH日和佐が前半だけでハットトリックとなる3トライ目を決めて、SOカーターのゴールと合わせて7点を追加し、28-16。
さらにWTB井関に替わって前半20分から出場したWTB清水晶大が気を吐く。36 分は相手のキックをFB山中がキャッチしてゲイン、ブラインドサイドをSH日和佐、SOカーター、WTBフレイザー、最後は清水と繋ぎトライ。
38分はスクラムから攻撃を継続し、SH日和佐、SOカーター、FB山中、WTB清水と繋ぎトライ。結局、神戸製鋼が前半だけで6トライを挙げて42-16と大差をつけてハーフタイムを迎えた。
後半、なんとか巻き返したい豊田自動織機の粘りもあり、序盤は拮抗した攻防が続く。だが、後半も先に得点したのは神戸製鋼だった。
12分、自陣でのスクラムからボールを展開、SOカーターが抜け出し、そのままボールをつないでFB山中が2本目のトライ、SOカーターのゴールも決まり49-16としてほほ勝負を決めた。
それでも豊田自動織機は16分、敵陣ゴール前でFW、BK一丸となってボールを継続し、SHヒッキーからパスをうけたLO(ロック)ケイデン・ネヴィルがトライ。SHヒッキーのゴールも入り49-23とする。
しかし、21分、LOネヴィルが反則の繰り返しでシンビンとなり、豊田自動織機はこの試合2度目の素敵不利な状況に陥る。すると数的有利となった神戸製鋼はスクラムから23分にNO8中島がトライ。
27分にはスクラムからブラインドサイドを突いたSOイーリ ニコラスからWTB清水へとわたり、清水がハットトリックとなる3トライ目を挙げて、59-23と大きく引き離した。
大差が付いた試合の終盤、豊田自動織機が2トライを挙げて59-37と意地を見せる。しかし、試合終了間際の39分、神戸製鋼は敵陣ゴール前でのラインアウトからモールで押し込み、アドバンテージを得る。
そして、SOの位置に入っていたWTB清水のキックパスを右サイドでWTBフレイザーが190cmの長身を活かしてキャッチしトライ。FB山中のゴールも決まり、66-37としたところでノーサイドを迎えた。
日和佐、清水と神戸製鋼の2人がハットトリックを達成したが、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には80分間、15番としてアタックで冴えを見せ続けて2トライも挙げたFB山中が選出された。
前節に引き続いて、攻撃陣が爆発し10トライを挙げた神戸製鋼が5勝1分けの勝ち点25とし、レッドカンファレンスでの首位をキープし、同カンファレンス3位以内が確定、上位トーナメント進出を決めた。
敗戦し、勝ち点も挙げられなかった豊田自動織機は3勝3敗の勝ち点12となり、のレッドカンファレンスで6位に後退してしまった。
だが、4位のNECグリーンロケッツと5位のNTTシャイニングアークスとの勝ち点差は2で、まだ決勝トーナメント進出の望みは消えていない。来週の最終節にすべてをかける。
レッドカンファレンス1位でリーグ戦を通過したい神戸製鋼は、10月20日(土)の最終節は10月20日(土)、地元の神戸・ノエビアスタジアムで、同カンファレンスで4位争いをしているNECグリーンロケッツと戦う。
一方の豊田自動織機は、同日、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で同・カンファレンス2位のトヨタ自動車ヴェルブリッツと対戦する。
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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