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ついに開幕した2018関西大学ラグビーAリーグ。初戦の近畿大学戦、立命館大学は白星を挙げた。全国ベスト8を目標にまずは関西制覇を目指す。
「プライドをかけた一戦」と今日の一戦を語った中林監督。春の悔しさに加え、昨日のジュニア、Cリーグ共に近大に負けている。この悔しさを晴らす結果となった。
前半から勢いに乗ったのは立命館だった。前半3分、近代のペナルティからラインアウトに成功した立命館は、お家芸とも言えるFW(フォワード)陣のモールで押し切り、NO8(ナンバーエイト)庄司拓馬(済2)がトライ。見事先制トライを決めた。
「攻撃的なディフェンス」をチームの強みとしている今年のチーム。近大のタックルを阻み、攻撃の起点を作らせなかった。
さらに、今年の立命館の魅力と武器は、FWとBK(バックス)の息の合ったプレーだ。前半の28分、HO(フッカー)の山口達也(スポ4)が近大のFWをかわし、敵陣に攻め込む。
近大のFWが山口に引きつけられている間に、SH(スクラムハーフ)平尾剛士(スポ1)が飛び出し、パスを受けゴールラインに飛び込んだ。ここにSO(スタンドオフ)吉本匠(スポ3)の正確なキックが加わり、得点を量産。38-19で試合を終えた。
後半残り10分で近大のペースに持ち込まれるが、耐え切り勝利を掴んだ。「80分間試合を支配できるようになりたい」とさらに上を目指す中林監督。関西リーグを好発進した立命館に期待がかかる。
全国に向けて全力で走り出した立命館。このチームを支えるのは主将の古川聖人(済4)だ。膝のケガから復帰し、持ち前のキャプテンシーでチームを牽引する。
1回生時からメンバー入りするが、ケガで試合に出ることができない時期もあった。しかし、今年の夏から試合復帰を果たし、立命館のFL(フランカー)として活躍する。
初戦の白星について「自分たちのやりたいプレーができた」と満足げに話した。
開幕戦のこの日、台風の影響でようやく1戦目を迎えた立命館は、思わぬハプニングに遭遇する。なんと機械トラブルにより、試合前の校歌がかからなかったのだ。校歌は歌われず試合開始となった。
しかし、立命館のスタンドから校歌を歌う大きな声。試合に出ることができなった選手たちが、フィールドにいる選手たちを鼓舞するかのように歌声でエールを送っていたのだ。
古川を含め、フィールドにいた選手たちは嬉しそうにスタンドへ笑顔を向けていた。古川は、ケガをきっかけにスタンド外の選手や応援してくれている人の存在の大きさに気づいたという。
「自分のために勝ちたいという気持ちもあるが、応援してくれている人のために勝ちたい」とインタビューの最後に語り、「むしろ(音が)かからなくてよかった(笑)」と笑って答えてくれた。
チームのため、応援してくれている人のために戦う主将からも目が離せない。
文:須永みはる/撮影:森日向子(立命スポーツ)
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