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ラグビー コラム 2018年9月21日

トップリーグ第4節ピックアップゲーム「パナソニック vs. ヤマハ発動機」

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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開幕戦から熱戦が相次ぐトップリーグは、ダン・カーター(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)の登場でファンの皆さんのテンションが一段階上がった。今週末の第4節はさらに見逃せない試合が続く。その神戸製鋼は、9月22日(土)、大阪の万博記念競技場で、ここまで2勝1敗のトヨタ自動車ヴェルブリッツと対戦する。レッドカンファレンスの首位攻防戦だ。ダン・カーターは2戦連続での先発が発表された。日本代表スコッドに復帰したSH日和佐篤とのHB団で、パワフルなトヨタ自動車相手にどんなゲームコントロールを見せるか楽しみだ。

山沢拓也

マン・オブ・ザ・マッチに選出された山沢拓也

本コラムでのピックアップゲームは、ホワイトカンファレンスの全勝対決としたい。1位ヤマハ発動機ジュビロ、2位パナソニック ワイルドナイツの対戦だ。22日(土)、午後7時、秩父宮ラグビー場でキックオフとなる。サントリーサンゴリアスからの王座奪還を目指すパナソニックは、前節、東芝ブレイブルーパスを、31-24で破った。粘り強い防御からの切り返しのトライもあり、ようやくパナソニックらしさが出てきた。SO山沢拓也は、2トライ、4ゴール、1PGの21得点をあげ、マン・オブ・ザ・マッチに選出された。今節もその動きから目が離せない。メンバーは、東芝戦から一名のみの変更。前節先発のHO坂手淳史がリザーブにまわり、ベテランの堀江翔太が先発する。

対するヤマハ発動機は、前節、HondaHEATから6トライを奪い、34-16で勝った。怪我で調整を続けていた堀江恭佑キャプテンが復帰したのは明るい材料だが、試合内容は納得がいかなかったようで、「もっとレベルアップしないと、今の状態では(次節は)厳しいと思います」(堀江)とコメント。清宮克幸監督も「日替わりで課題が出る」と語った。「ヤマハスタイル」とは、セットプレーから準備された攻撃でトライを取り切るスタイルだ。強固なパナソニックのディフェンスを破るには、安定したスクラム、ラインアウトが欠かせない。

五郎丸歩

第2節の五郎丸 歩

メンバーは、Honda戦から先発で4名の変更がある。FLはモセ・トゥイアリイからヘル ウヴェ、SOはニール・マレーから清原祥、WTBはゲリー・ラブスカフニから伊東力、そして、FBはマット・マガーンから五郎丸歩に代わる。ラブスカフニ、マガーンはリザーブに入っており、途中出場となるだろう。ニール・マレーは新加入のSOで清宮監督がチャンスを与えたようだ。今季は清原がファーストチョイス。山沢との対決は楽しみだ。

両チームは昨シーズンも同じカンファレンスで戦い、44-19でパナソニックが勝っている。そのときは前半はヤマハ発動機ペースだった。パナソニックは前半途中でベリック・バーンズが負傷退場し、山沢拓也が入る。後半開始早々、ヤマハ発動機HO日野剛志がキックチャージからトライし、19-6とリード。しかし、ここからパナソニックが猛反撃。山沢の防御背後への好キックなどもあって、逆転から一気に突き放した。さて、今年の対決はどんな展開になるのか。ヤマハスタイルはセットプレーが軸、パナソニックスタイルは防御からの切り返し、組織化されていないアンストラクチャーの攻撃が持ち味だ。どちらが、スタイルを正確にやり切るのか。どんなスコアになろうとも、得点までのプロセスを楽しめる試合になる。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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