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ラグビー コラム 2018年9月6日

トップリーグ第2節ピックアップゲーム「NTTコミュニケーションズ vs. サントリー」

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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今週末、トップリーグは第2節を迎える。9月6日、北海道胆振地方中東部で発生した地震により、8 日(土)に開催予定だった神戸製鋼コベルコスティーラーズ対宗像サニックスブルース(月寒ラグビー場)が中止になった。台風、地震と天災が続く。被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げたい。

沢木敬介

開幕戦終了後の記者会見での沢木敬介監督

第2節も注目カードが並ぶが、本欄では9月7日(金)夜、秩父宮ラグビー場で行われるNTTコミュニケーションズ対サントリーサンゴリアスを取り上げたい。三連覇を目指す王者サントリーサンゴリアスは、9月1日(土)、豊田スタジアムでの激闘でトヨタ自動車ヴェルブリッツを下した。勝利後の記者会見で沢木敬介監督は「次はショートウィークになるのですが、きょうは準備したプランの20%ほどしか出せなかったので、あまりプランを変えることなく(次節に)臨めると思います」とコメントした。ショートウィークとは、土曜日の次が金曜日の試合という、今回のような短い間隔で試合するときに使う言葉だ。本来は準備が難しいが、沢木監督としては第1節に思うような戦いができなかったことをポジティブにとらえて、第2節に向かう意気込みを語ったわけだ。

金正奎

NTTコミュニケーションズ キャプテン 金 正奎

対するNTTコミュニケーションズは、第1節で神戸製鋼コベルコスティーラーズに、27-34で敗れた。しかし、スクラムではプレッシャーをかける場面もあり、東芝から移籍したWTB石井魁が快足を飛ばして防御を翻弄するなど、白熱した試合を繰り広げた。キャプテンの金正奎はチームNO.1の16タックルを決め、ボール争奪局面で献身的に動き回った。「チャンスで(トライが)取り切れていない、決め切れていないのがすべてです」と7点差の敗北に悔しさをにじませた金キャプテン。サントリーに対してトライが取り切れるか、注目である。

流大

サントリー キャプテン 流 大

梶村祐介

第1節でマン・オブ・ザ・マッチを受賞した梶村祐介

メンバーは両チームとも先発15名中3名の変更がある。サントリーは、第1節のHO北出卓也から中村駿太、SOマット・ギタウから田村煕、WTB中鶴隆彰は成田秀平に代わる。北出はリザーブへ。マット・ギタウは第1節で足を痛めて退場したが、代わって入った田村が無難にプレーし穴を埋めた。今節もSH流大、SO田村のHB団を軸にテンポよくボールを動かして防御を崩したい。第1節でマン・オブ・ザ・マッチを受賞したCTB梶村祐介は今回も先発、PR堀越康介、WTB尾崎晟也という大学卒のルーキートリオの活きのよいプレーは、チームの勢いを引き出すだろう。

対するNTTコミュニケーションズは、NO8ラーボニ・ウォーレンボスアヤコに代わって第1節はFLだったヴィリー・ブリッツがNO8に入り、今季加入のロバート・クルーガーがFLで先発。SHは光井勇人に代わって鶴田諒。第1節はSOだった小倉順平がFBに回り、SOはガース・エイプリルが先発する。エイプリルは第1節でも交代出場でプレーしたが、クルーガーは初出場。南アフリカのスーパーラグビーチーム、ライオンズに所属していたクルーガーがどんなプレーを見せるか興味深い。石井魁のスピードはサントリーのディフェンスも置き去りにできるのか、楽しみだ。

両チームともボールを速いテンポで動かしながら、ディフェンスのいないスペースを突くスタイル。的確な判断をし、そこで正確なキックやパスを繰り出せるかどうかが勝敗を分けることになりそうだ。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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