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ラグビー コラム 2018年8月31日

優勝候補同士の激突!三連覇を目指すサントリーがフィジカルラグビーのトヨタ自動車を迎え撃つ トップリーグ第1節ピックアップゲーム

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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姫野和樹と流大

8月20日に開催されたプレスカンファレンスの様子

8月31日、9月1日に行われるトップリーグ開幕節はどれも好ゲームの予感が漂うが、ひとつだけ注目カードをあげるとすれば、豊田スタジアムで行われる、トヨタ自動車ヴェルブリッツ対サントリーサンゴリアスだろう。三連覇を目指すサントリーを、フィジカルラグビーのトヨタ自動車がホームで迎え撃つ。優勝候補同士の激突だ。

両チームは、8月4日、北海道網走での合宿中に一度対戦しているが、このときは、31-26でサントリーが勝った。しかし、サントリーの流大、トヨタ自動車の姫野和樹の両キャプテンは、スーパーラグビーの疲れに配慮したコンディショニングで出場しておらず、前後半で大きくメンバーを入れ替えながらの試合となった。このスコアだけで力は測れない。サントリーを率いて3シーズン目の沢木敬介監督も「開幕戦を見据え、きょうだけの戦術で戦いました」と、開幕戦では違う戦い方をすると話した。一方、トヨタ自動車率いて2年目となるジェイク・ホワイト監督も「昨年は、どういう選手がトップリーグで通用するのかを学んだ。今年はメンバーを変えます」と語り、メンバー編成が注目されていた。

8月30日夜に発表された両チームのメンバーを見て、驚きの声を上げた人も多かったのではないだろうか。ともに大学卒のルーキーが多数並んでいるからだ。サントリーでは、PR堀越康介、WTB尾崎晟也(以上、帝京大)、CTB梶村祐介(明治大)が先発。トヨタ自動車では、PR三浦昌悟(東海大)、PR木津悠輔(天理大)、NO8吉田杏、WTB岡田優輝(以上、帝京大)が先発、PR垣本竜哉(帝京大)、LO古川満(明治大)がリザーブ入りしている。このほか、サントリーでは、昨季は移籍規定で出場できなかったSO田村煕、オーストラリアのワラターズでプレーしたSHマット・ルーカスがリザーブ入り。トヨタ自動車では南アフリカのチーターズでプレーしていたカール・ウェグナー(200cm、115kg)、レニエル・ヒューゴ(197cm、110kg)という大型両LO、そして、昨季は移籍規定で出場できなかったSH茂野海人、ヤマハ発動機から移籍の元日本代表CTBマレ・サウという注目選手も先発する。

ほとんどの選手が日本代表、ジュニア・ジャパン、スーパーラグビーでのプレー経験があり、新戦力でさらに選手層が厚くなった両チームの戦いは、立ち上がりからパワフルにぶつかりあい、激しくボールが動く攻防になるだろう。トヨタ自動車は、姫野キャプテンを筆頭にフィジカルの強みを押し出してプレーする。対するサントリーは、沢木監督がこんな話をしていた。「世界のトップレベルでは、インプレー時間が45分超えることがある。(我々も)プレーの質を上げたい」。海外のトップレベルでは、前後半合わせて80分のうち、ボールが動いている時間が40分を超えることが珍しくない。トップリーグは30分台だという。無駄なミスを減らせばインプレー時間は増え、観客も楽しめる試合になる。沢木監督はプレーの質を上げて日本ラグビーを引っ張る存在になりたいと考えている。

個々の選手の意気込みも例年以上だ。日本代表復帰を目指すSH茂野は「毎試合、マンオブザマッチ(最優秀選手)を狙う。それくらいしないとジェイミー(ジョセフ日本代表ヘッドコーチ)に見てもらえない」と話していた。多くの選手が抱く思いだろう。個々の能力はチームの中で機能してこそ、アピールもできる。この試合では、組織プレーの完成度、チーム戦術の浸透度も問われることになる。優勝を目指す両チームのハイレベルな戦いは見逃せない。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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