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ラグビー コラム 2018年7月26日

オールブラックス多数の緊張感ある戦い! クルセイダーズ vs. ハリケーンズ スーパーラグビー準決勝の見どころ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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クルセイダーズvs.ハリケーンズ

熱戦が相次いだ準々決勝を経て、7月28日の準決勝に勝ち残った4チームはいずれ劣らぬ攻撃力を持つ強者だ。トライ数がそれを証明している。82トライで1位のクルセイダーズ(ニュージーランド=NZ)以下、2位ライオンズ(南アフリカ)=81、3位ワラターズ(オーストラリア)=77、4位ハリケーンズ(NZ)=70と、トライ数でもトップ4なのだ。

準決勝第1試合「クルセイダーズ対ハリケーンズ」は、7月28日、日本時間の午後4時25分にキックオフされる。場所は、クルセイダーズの本拠地クライストチャーチのAMIスタジアム。NZカンファレンス1位で総合順位でも首位に立ったクルセイダーズは、勝ち続ければ決勝戦まですべてホームで戦える。有利な立場ではあるが、今回の相手は同じNZカンファレンス2位の強敵ハリケーンズだ。レギュラーシーズンでは2度対戦し、第4節は29-19でハリケーンズが、第15節はクルセイダーズが24-13と、1勝1敗。いずれもホーム側が勝ったが実力は拮抗している。

クルセイダーズは、準々決勝で南アフリカのシャークスを40-10で下した。シャークスの粘り強いディフェンスに苦しみながらも、セットプレーからあっさりとトライを奪うなど、抜群の対応力で点差を広げた。前半29分、セタ・タマニヴァルに代わって出場したWTBブライドン・エンノアーが約50分のプレー時間で6回のディフェンス突破、2回のクリーンブレイクで1トライをあげる大活躍。21歳になったばかりの新鋭WTBの活躍は準決勝に向けても明るい材料だ。準決勝の先発メンバーは、シャークス戦から一名のみの変更。オールブラックスのベテランPRジョー・ムーディーが怪我から復帰し、ティム・ペリーがリザーブに入る。スクラムはより強力になった。エンノアーは今回もリザーブスタートだ。

ハリケーンズは、準々決勝でチーフス(NZ)との死闘を、32-31という僅差で制した。前半は6割以上ボールを支配される苦しい展開だったが、WTBジュリアン・サヴェアのインターセプトからの独走トライ、SHのTJ・ペレナラのスクラムサイドをついた2トライなどでなんとか競り勝った。攻撃の核になるのは爆発的な突進が魅力のCTBンガニ・ラウマペ、彼を起点にサヴェア、ベン・ラムの両WTBを走らせる。先発メンバーは準々決勝と変更なし。PRトビー・スミスは、スーパーラグビー100試合目となる。チームメイトは彼を勝利で祝福することができるだろうか。

両チームにはオールブラックスがずらりと揃っている。クルセイダーズのキャプテンは203cm、120kgで運動量豊富に動き回るLOサム・ホワイトロック、BKのキーマンはいぶし銀のプレーでチャンスを作るCTBライアン・クロッティ、ハリケーンズでは世界最高のSOボーデン・バリット、TJ・ペレナラのHB団に、バリットの弟で196cmの万能BKジョーディー・バリットもいる。クルセイダーズのLOスコット・バリットはボーデンの弟にしてジョーディーの兄。この6月には3兄弟がオールブラックスで同時にプレーして話題になったが、今回もチームは分かれるが三兄弟が同じフィールドでプレーする。ひとつの見どころだろう。

互いに攻撃力あるチーム同士で、スピーディーなアタック合戦で観客を魅了するだろう。どちらがミスなく攻め切ることができるか、緊張感ある戦いはキックオフから目が離せない。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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