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ラグビー コラム 2018年6月29日

日本代表テストマッチを経てサンウルブズ再始動! ヒトコム サンウルブズ vs. ブルズ プレビュー

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ヒトコム サンウルブズvs.ブルズ

日本代表戦を経てサンウルブズが再始動する

6月のテストマッチシリーズを終えた日本代表選手たちは再びサンウルブズに合流し、30日(土)、19:55(日本時間 20:55)、シンガポールで南アフリカのブルズと対戦する。今年のスーパーラグビーも第17節を迎え、サンウルブズは残り3試合。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチは腰痛の手術のためニュージーランドに帰国し、トニー・ブラウンアシスタントコーチがヘッドコーチを代行。メンバー編成についてもブラウンコーチが担当するが、ジョセフHCは「昨年6月のテストマッチシリーズのあと、すぐに南アフリカに遠征して大敗した経験がある」とコメントし、今後の3試合は選手の疲れなどコンディションを重視しながらの編成になる。

サンウルブズのメンバーは、日本代表資格のない海外選手が軸になるが、テストマッチシリーズの最中もトレーニングしており、久しぶりの試合に意気込んでいる。キャプテンはFLヴィリー・ブリッツマイケル・リトルジェイソン・エメリーの両CTBは、体格は小さいがスキルフルで面白いプレーを見せてくれそうだ。また、日本代表戦でプレー時間の少なかったPR浅原拓真、LOヘル ウヴェ、FL布巻峻介、NO8徳永祥尭、SH内田啓介、WTB山田章仁が先発する。加えて松田力也が追加招集された。「チームに合流して間もないですが、フィールド外でもいいコミュニケーションをとって、うまくチームの雰囲気に溶け込んでいきたいと思います」。

トニー・ブラウンヘッドコーチ代行は次のようにコメントしている。「今週、私たちはとても強力なチームを揃えました。日本代表に参加していた選手で、代表の試合で多くの時間プレーしなかった選手がチームに戻ってきました。さらにファンデンヒーファーがFBとして初めて出場します。彼とマシレワ、山田のコンビネーションはとてもエキサイティングな展開をもたらすでしょう」

対するブルズは、この6月、南アフリカ代表としてイングランド代表と戦った、RG・スナイマン、ジェイソン・ジェンキンスの両LO、SHエンブロス・パピエー、SOハンドレ・ポラード、CTBジェシー・クリエルが先発し、必勝を期している。現在の順位は南アフリカ・カンファレンスの最下位(5勝8敗)だが、侮れない。スナイマンはHondaHEAT、ジェンキンスはトヨタ自動車ヴェルブリッツと日本のトップリーグチームに所属しており、日本選手の特徴もよく知っている。身長206cm、203cmのツインタワーはサンウルブズにとって脅威だ。キャプテンを務めるハンドレ・ポラードもNTTドコモレッドハリケーンズでプレーした経験がある。「サンウルブズは素晴らしいプレーヤーが揃っているが、自分たちのプレーにフォーカスし、小さなことに集中して勝利をつかむ」とコメントした。

両チームは2016年から4度戦い、ブルズが3勝1敗と勝ち越しているが、昨年の4月8日、サンウルブズは21-20で初勝利をあげた。シンガポールは日本以上に蒸し暑い。大型でパワフルなFWをスピーディーな展開で疲れさせ、スコアを伸ばしたい。ディフェンスシステムが日本代表のように機能するかどうかが勝利のキーポイントだが、僅差勝負に持ち込めればサンウルブズにはSOヘイデン・パーカーがいる。正確無比なプレースキック、ドロップゴールはスーパーラグビーNO1と言っていいだろう。ブルズに主導権を握られないよう、序盤から攻守にアグレッシブに戦いたい。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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