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ラグビー コラム 2018年6月22日

【ラグビー日本代表コラム】常に僅差勝負、攻撃面で上回って勝ち切りたい 6月テストマッチ ジョージア戦の見どころ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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豊田スタジアム

日本代表6月テストマッチの最終戦はラグビーワールドカップの舞台でもある豊田スタジアムで行われる

日本代表の6月のテストマッチシリーズは23日(土)、愛知県の豊田スタジアムで最終戦を迎える。イタリア代表との2連戦は1勝1敗。先勝したものの第2戦で惜敗した日本代表は、7名の先発メンバーを変更し、ジョージア代表を迎え撃つ。WTB福岡堅樹、CTBウィリアム・トゥポウは怪我で離脱し、LOヘル ウヴェ、FB松島幸太朗が脳震盪の影響で欠場。第2戦から先発で代わったのは、LO真壁伸弥、FL布巻峻介、NO8アマナキ・レレイ・マフィ、SH流大、WTB山田章仁、CTB立川理道、FB野口竜司。リザーブ入りしたFL西川征克が出場すれば初キャップとなる。

リーチ マイケル

リーチ マイケルは「これまで対戦したチームの中で、フィジカルが一番強いのがジョージア」と語った

ジョージア代表は、世界最強スクラムを武器にガツガツと前に出てくるチームだ。リーチ マイケルキャプテンは、「これまで対戦したチームの中で、フィジカルが一番強いのがジョージア」と語り、スクラムも含めフィジカルバトルでどれだけ対抗できるかで、日本代表の成長をはかることができると考えている。特にスクラムがキーポイントだが、そのキーマンがスクラムの二列目で第一列の選手を押す真壁だ。「スクラムのエンジンの役割を果たして、ドライブ(前進)したいですね。ジョージアはフィジカルが強く、そこで勢いづかれると巻き返すのがしんどくなる。最初の20分が大切です」。スクラム、モールを止め、ディフェンスでは素早く前に出てジョージアの勢いを封じたい。

178cm、96kgとFWの中では小柄な布巻峻介にも期待がかかる。攻守に気の利いたプレーが持ち味であり、低いタックルでジョージアの連続アタックを寸断し、ボールを奪い、攻撃のつなぎ役として活躍してもらいたい。SO田村優、インサイドCTB立川理道のコンビはエディー・ジョーンズヘッドコーチ時代から何度もコンビを組んできた。阿吽の呼吸で動けるコンビであり、パス、キックのスキルに優れた2人でボールを効果的に動かしたい。FB野口竜司は攻撃的な選手だが、的確なフィールディングで、地域獲得合戦を優位に運んでほしい。

ジョージアはシックスネーションズの下部「欧州ネーションズカップ」では8連覇中で世界ランキングは12位。昨年はウェールズ代表と6-13という接戦を繰り広げており、世界ランキング11位の日本代表とは互角の実力と見られる。今回の先発メンバーには、サンウルブズの一員でもあるHOジャバ・ブレグヴァゼ、ウェールズのオスプリーズでプレーするLOギオルギ・ネムサゼがいるが、フランスの強豪クラブでプレーする選手がずらりと並ぶ。BKは、ジョージア国内、ロシアでプレーしている選手が多いが、ラグビーワールドカップ3度出場のCTBダヴィド・カチャラヴァら経験豊富な選手が多い。

ジョージアと日本は、過去5回対戦し、日本の4勝1敗。しかし、快勝したのは2006年、東大阪市の花園ラグビー場での対戦のみだ。このときは大畑大介が3トライをあげてテストマッチの最多トライ記録を達成し、32-7で勝っている。その後は常に僅差勝負。ジョージアのスクラム、モールに圧力をかけられるからだが、ここを食い止め、スピーディーな展開でトライを獲るというのが日本の勝ちパターンだ。今回も攻撃面で上回って勝ち切りたい。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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