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ラグビー コラム 2018年6月8日

ラグビーテストマッチ月間。オーストラリアは北半球王者アイルランドと3連戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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2019年ラグビーワールドカップまで500日を切った中、ラグビーの各国代表はウインドウマンス(テストマッチの月間)の6月を迎えた。

現在、世界ランキング4位のオーストラリア代表が、欧州王者である2位アイルランド代表をホームに迎えて3連戦を行う。

南半球の強国の1つであり、2015年ワールドカップで準優勝した「ワラビーズ」こと、オーストラリア代表。昨年6月はフィジー、スコットランド、イタリアと対戦し、フィジーには37-14、イタリアには40-27で勝利したが、スコットランドには19-24で敗れた。

その後、南半球4カ国で戦われる「ザ・ラグビー・チャンピオンシップ」ではアルゼンチン代表には2勝するも、南アフリカ代表とは2引き分け。最大のライバルニュージーランドに2連敗したが、10月の再戦で一矢を報いた。

11月のテストマッチでは、アウェーで日本代表、ウェールズ代表に勝利したがイングランド代表、スコットランド代表に連敗するなど、決して好調とは言えなかった。

ワラビーズのマイケル・チェイカHC(ヘッドコーチ)はキャプテンのFL(フランカー)マイケル・クーパー、バイス・キャプテンのSH(スクラムハーフ)ウィル・ゲニア、SO(スタンドオフ)バーナード・フォーリーをはじめ、32名のスコッドを発表した。

FW(フォワード)には、91キャップのPR(プロップ)セコペ・ケプ、66キャップのFLデーヴィッド・ポーコック、82キャップのLO(ロック)ロブ・シモンズ。

BK(バックス)には、62キャップのFB(フルバック)イズラエル・フォラウ58キャップのCTB(センター)テヴィタ・クリンドラニ、61キャップのSHニック・フィップスと言ったベテランが顔を揃えた。

初召集として、レッズの22歳HO(フッカー)ブランドン・パエンガ=アモサ、バックローのカレブ・ティム、ブランビーズのHOフォラウ・ファインガ、南アフリカ遠征で活躍した、FBトム・バンクス、レベルズで今季好調なWTB(ウィング)ジャック・マドックス。

さらに今季ニュージーランドのクルセイダーズに所属していたが、オーストラリアのワラターズへの移籍が間に合った、FLピーター・サミュの5人が呼ばれた。

ラグビーワールドカップ2015年大会でキャプテンを務めたスティーブン・ムーアが昨年引退し、HOのポジションには4キャップのトル・ラトゥ、ノンキャップのパエンガ=アモサ、ファインガとフレッシュな顔ぶれが並んだ。

チェイカHCは、国際舞台の経験はないものの、昨年、今年とスーパーラグビーでブレイクした若手選手に信頼を置きつつ、PRシオやケプ、FLフーパーやポーコックと言ったベテランと一緒にプレーさせることで、経験を積めると踏んでいるようだ。

ワラビーズはセットプレー、接点で互角に戦い、スクラム、ラインアウトを起点としたアタックでしっかりトライを取りきりたい。また、ディフェンスではアイルランド代表をどこまで苦しめることができるだろうか。

世界ランキング4位だが、あまり調子の上がってこないオーストラリア代表にとって、この6月、格上のアイルランド代表との3連戦は、来年に控えたワールドカップに向けた試金石となることは間違いない。ホームでアイルランド代表に勝ち越すことができるだろうか。

一方、2019年ワールドカップで日本代表と対戦することが決まっているアイルランド代表は、今年のシックスネーションズをチーム史上3度目のグランドスラム(全勝)で制すなど、昨年3月から12連勝中の絶好調。国内クラブのレンスターやマンスターもヨーロッパのカップ戦で強さを見せている。

キャプテンのHO(フッカー)ローリー・ベストはハムストリングのケガで遠征には参加できなくなってしまったが、バイス・キャプテンを務めるFLのピーター・オマホニー、SOジョナサン・セクストンをはじめ、SHコナー・マレーやFBロブ・カーニーなどお馴染みの、豪華なメンバーが名を連ねた。

ジョー・シュミットHCは、「このオーストラリアツアーの最大の目的はチームの結束力を高めることで、一緒の時間を過ごすことで多くの経験を分かち合えるだろうし、そこで個々の選手が成長していってほしい。そして、あまり先を見据えず、まずはブリスベンでの初戦に集中したい」と冷静に語った。

オーストラリア代表とアイルランド代表は過去33回対戦し、オーストラリアの21勝11敗1分けとオーストラリア代表の方が6割強の勝率を誇るが、2013年にアイルランド代表にシュミットHCが就任してからは3度、アイルランドのホームで対戦。

2013年は15-32で敗戦しているが、2014年からはアイルランド代表が26-23、2016年は27-24と接戦ながら連勝している。

アイルランド代表はスクラムやラインアウトといったセットプレーと、強固なディフェンスで相手にプレッシャーをかけつつ、アウェーでの対戦だが、しっかりとチャンスをものできるか。

やはり、シックネーションズで全勝優勝を果たし、総合力に長けたアイルランド代表が優勢と予想されるが、その12連勝を止めるべくホームのオーストラリア代表もメンバーを揃えており、互角の勝負となるはずだ。来年のワールドカップの決勝トーナメントの行方を占う意味でも見逃せない対戦となるだろう。

世界中のラグビーファンが注目するオーストラリア代表vs.アイルランド代表の第1テストマッチは6月9日(土)にスーパーラグビーのレッズがホームとする、サンコープスタジアム(ブリスベン)で行われる。そして、午後6:50からは、J SPORTS 3で生中継される。

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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