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ラグビー コラム 2018年5月24日

「チーム」としての強さを見せてもらいたい レベルズ vs. ヒトコム サンウルブズ プレビュー

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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サンウルブズ

サンウルブズは香港の地でチーム初の連勝を達成し、オーストラリア遠征に向かった

劇的な逆転勝利で史上初の2連勝を飾ったサンウルブズは、香港からオーストラリアに移動し、5月25日(金曜)、オーストラリアカンファレンス2位のレベルズと対戦する。レベルズとは、今季第3節(3月3日、秩父宮ラグビー場)に対戦し、17-37で敗れている。序盤戦好調だったレベルズに対し、サンウルブズは組織プレーに難があり、簡単なサインプレーでディフェンスを破られた。この試合では、初の連勝の立役者となったヘイデン・パーカーがディフェンスの際に足を痛め、長期の戦線離脱を余儀なくされている。

アマナキ・レレイ・マフィ

日本代表にも選出されたレベルズのアマナキ・レレイ・マフィの存在はサンウルブズにとって脅威となる

昨季は1勝に終わっていたレベルズは大量の選手補強もあって、今季5勝6敗の勝ち点25。31点の首位ワラターズを追いかけている。日本代表のアマナキ・レレイ・マフィはボールキャリアーとして目覚ましい活躍で、165回のキャリー(ボールを持って突進した回数)はスーパーラグビー全選手中1位。ゲインした距離を表す「キャリーメーター」も889mで3位だ。6月の日本代表戦に帰ってきてくれるのは頼もしい限りだが、サンウルブズにとっては脅威である。

グラント・ハッティング

好調のサンウルブズは長身LOのグラント・ハッティングが存在感を高めている

両チームのメンバーが23日に発表されたが、サンウルブズは、リーチ マイケル、堀江翔太、流大、田中史朗ら6月の日本代表戦に出場する多くの選手が帰国。怪我などで出場機会の少ないPR稲垣啓太、LO真壁伸弥、CTB中村亮土、CTB立川理道、WTBレメキ ロマノ ラヴァらの日本代表勢はレベルズ戦のメンバーに入った。ここ数試合、存在感を高めているのが、201cmの長身LOグラント・ハッティングだ。前節のストーマーズ戦でも、ラインアウトではスチールひとつを含む6度のボール獲得、8回のキャリー、1トライをあげ、第14節のチーム・オブ・ザ・ウィーク(週間ベストフィフティーン)に選出された。今季4度目の選出である。レベルズ戦はFW第三列(6番)としての出場で、どんな動きを見せてくれるのか楽しみだ。

レベルズは、第3節でサンウルブズから3トライをあげたジャック・マドックス(194cm、90kg、21歳)、オーストラリア代表でもあるマリカ・コロインベテ(180cm、93kg、25歳)のWTBコンビ、オーストラリア代表18キャップのFBデイン・ハイレットペティ(190cm、100kg、28歳)という大型でランニングスキルの高いバックスリーがいる。FWはマフィがNO8で先発するほか、204cm、122kgの大型LOアダム・コールマン主将ら大きく仕事量も豊富な選手が揃う。サンウルブズとしては素早く前に出るディフェンスでプレッシャーをかけ、彼らの勢いを抑えたい。

両チームを数字で比較すると意外にも大きな差が見られない。トライ数は、レベルズが「40」に対してサンウルブズが「31」と差があるが、「キャリー」は、1,193対1,203、進んだ距離を示す「メーター」は、4,981m対4,496mと大差なく、ディフェンス突破回数では、201対248とサンウルブズが上回っている。タックル成功率も、80.6%対84.4%で上回り、サンウルブズは全体の4位。数字だけで行けば互角以上の勝負になるはずだが、メンバーが変わったなかでチーム力を上げられるのかどうか。今週から日本代表戦の準備に専念するジェイミー・ジョセフヘッドコーチに代わり、レベルズ戦のヘッドコーチを務めるトニー・ブラウンは、「選手たちは自分たちのやり方を知っています。チームは2連勝で大きな自信をつけることができました。自分たちのプレーを出し切れば勝てると思います」とコメントしている。

今季のサンウルブズでは、真壁、布巻、茂野海人が初出場になる。真壁は次のようにコメントした。「サンウルブズとしては今季初めての試合となりますが、ここでいいパフォーマンスが出せるかどうかで、6 月のテストマッチにも繋がってくると思っています。今週、準備期間は短いですが、チームとしてサンウルブズの戦い方、カルチャーはしっかり出来上がっている状態です。自分がどれだけそこに近づけるかも、キーになってくると思っています」。その言葉通り、サンウルブズの「チーム」としての強さを見せてもらいたい。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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