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5月23日(水)、東京都内で日本ラグビー協会が、6月に行われる「リポビタンDチャレンジカップ 2018」(イタリア代表戦2試合・ジョージア代表戦)へ向けた日本代表メンバー33名を発表した。
ラグビー男子15人制日本代表の薫田真広・強化委員長はまず、今回の33名の選考の基準として「昨年の日本代表のパフォーマンス、(今年の)サンウルブズ、ジュニア・ジャパン、NDSキャンプ、JAPAN Aのニュージーランドツアー加味したもの」と説明した。
また、日本代表のジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は「33名を選ぶ時、違うポジションをプレーできる選手を選んだ」と、昨秋に続いて、複数ポジションができる選手を中心に選考したことを明かした。
今回の33名中、レベルズのNO8(ナンバーエイト)アマナキ・レレィ・マフィ、LO(ロック)アニセ サムエラ、SO(スタンドオフ)松田力也の3名以外の30名は、現在、サンウルブズのスコッドに選ばれている選手で、サンウルブズとの連携が色濃く出たメンバー構成となった。
キャプテンは昨年に引き続き、リーチ マイケルが務める。さらに33名全員が2019年ラグビーワールドカップへ向けた、ラグビー日本代表第1次トレーニングスコッド40人に選ばれている選手で、大きなサプライズはなかった。今回のメンバーの中でノンキャップはFL西川征克のみとなった。
コーチ陣もほぼサンウルブズと同じメンバーとなったが、昨秋に続いてディフェンスコーチに現在、ハリケーンズ(ニュージーランド)でコーチを務めているジョン・プラムツリーが呼ばれた。
◆日本代表「リポビタンDチャレンジカップ2018」メンバー
【FW】18名
・PR(プロップ):浅原拓真(東芝)、石原慎太郎(サントリー)、稲垣啓太(パナソニック)、具智元(Honda)、須藤元樹(サントリー)
・HO(フッカー):坂手淳史(パナソニック)、庭井祐輔(キヤノン)、堀江翔太(パナソニック)
・LO(ロック):アニセ サムエラ(キヤノン)、ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ)、ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機)、真壁伸弥(サントリー)
・FL(フランカー)/NO8(ナンバーエイト):徳永祥尭(東芝)、西川征克(サントリー)、アマナキ・レレィ・マフィ(NTTコミュニケーションズ)、リーチ マイケル(東芝)※キャプテン、布巻峻介(パナソニック)姫野和樹(トヨタ自動車)
【BK】15名
・SH(スクラムハーフ):内田啓介(パナソニック)、田中史朗(パナソニック)、流大(サントリー)
・SO(スタンドオフ):田村優(キヤノン)、松田力也(パナソニック)
・CTB(センター):立川理道(クボタ)、ウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラ)、中村亮土(サントリー)、ラファエレ ティモシー(コカ・コーラ)
・WTB(ウィング):シオネ・テアウパ(クボタ)、福岡堅樹(パナソニック)、山田章仁(パナソニック)。レメキ ロマノ ラヴァ(Honda)
・FB(フルバック):野口竜司(パナソニック)、松島幸太朗(サントリー)
世界ランキング11位の日本代表は、6月9日(土)16日(土)に14位のイタリア代表と戦い、そして、6月23日(土)には、12位のジョージア代表と対戦する。メンバーを一人ずつ口頭で発表したジェイミー・ジョセフHCはまず、こう意気込みを語った。
「6月にイタリア代表とこのメンバーで対戦することは大きなチャレンジになる。イタリア代表は昨年11月に南アフリカ代表、フィジー代表に勝利している。2~3月のシックス・ネーションズでもいい戦いをしていた」。
「イタリア代表もジョージア代表もセットピース型のチームだと思っている。スクラム、ラインアウト、モールも強い。(日本代表は)秋に控えたイングランド代表、オールブラックスとの試合、ワールドカップに向けて、本当に必要なものを持っているチームだと思う」。
2019年のラグビーワールドカップにアイルランド代表、スコットランド代表というセットプレーの強いチームと戦う上で、6月、同じヨーロッパのイタリア代表、ジョージア代表という強豪と対戦できることは大きな意味合いを持ってくる。ジョセフHC、そしてリーチキャプテンもそれは十分に承知している。
ジョセフHCが「スクラムは我々のゲームの中で重要で、必要不可欠です。(6月のテストマッチで)若い(フロントローの)選手が世界のトップのスクラムを経験してほしい」とコメント。
リーチキャプテンも「ラグビーワールドカップで対戦するチームはいずれもセットピースが強い。その点で、今回のイタリア代表とジョージア代表との3試合はラグビーワールドカップに向けて格好の力試しの場となる」と意気込んだ。
また、6月の目標を聞かれると、ジョセフHCは「個人的には日本代表でテストマッチを戦うときは、イタリア代表であれ、ジョージア代表であれ、イングランド代表であれ、ニュージーランド代表でも、常に勝つことが目標です」。
そして、「個々の選手が役割を果たし、実践力、遂行力を試合の中で発揮して、目標通りにできれば勝つことができる」と3戦とも勝利を誓った。
イタリア代表とジョージア代表は日本代表にとって、世界ランキング的に格下といえ、イタリア代表はシックス・ネーションズを戦っている強豪であり、セットプレーだけでなくフィジカルも強く、ジョージア代表もスクラムは世界トップクラスであり、両チームとも一筋縄ではいかない相手だ。
ワールドカップまで500日を切った。2019年のワールドカップに向けて、日本代表は3戦全勝して、大きな弾みをつけることができるか。J SPORTS では6月の日本代表のテストマッチを3試合とも生中継でお届けする。
◆ラグビー日本代表 放送予定
6月09日(土)午後2:15 日本vs.イタリア J SPORTS 3
6月16日(土)午後1:45 日本vs.イタリア J SPORTS 4
6月23日(土)午後2:30 日本vs.ジョージア J SPORTS 4
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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