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ラグビー コラム 2018年5月7日

一味違う今年の筑波、 早稲田に快勝。ラグビー関東大学春季大会

ラグビーレポート by 筑波大学新聞
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「今の筑波は昨年とは違う」。今年の筑波大学は、可能性が未知数だ。

4月22日から始まった関東大学春季大会、Bグループでの戦いとなる筑波大は、5月5日にホームで初戦を迎えた。相手は、筑波大がここ2年白星のない強敵・早稲田大学だったが、38-21で勝利を飾った。

筑波大は昨年の関東学生対抗戦で、8校中5位に終わり、2年連続で大学選手権の出場を逃した。

古川拓生監督(体育系・准教授)は「筑波の伝統的な強みだった、体をぶつけること(コンタクト)といった基本がおろそかになっていた」と昨季を振り返る。

そこで、冬場はコンタクトと走り込みで、徹底的に選手たちの体を追い込んだ。「昨年までの練習と180度変わった。個で勝つため、かなりハードな練習を積んできた」と主将のHO(フッカー)大西訓平(体専4年)も自負する。

その成果はさっそく早稲田大戦で現れた。試合は序盤から、終始筑波大がペースを握った。攻守の切り替えが早く、1対1で相手に大きくゲインさせなかったことで流れを渡さなかった。

高いランスキルでチャンスを演出、トライも決めた仁熊

前半21分、WTB(ウイング)仁熊秀斗(同2年)が持ち前の鮮やかな走りでゲインすると、最後はラックからSO(スタンドオフ)島田悠平(同3年)が持ち出し、先制点を決める。

その後も29分に相手のパスミスを機に、WTB河野友希(同4年)がトライを奪った。37分にはLO(ロック)後藤海夏人(同3年)が相手のギャップを突き、SH(スクラムハーフ)杉山優平(同3年)が後藤からパスを受けて押し込んだ。

41分にも島田がPG(ペナルティゴール)を決め、24-0と大きく勝ち越して前半を終えた。

迎えた後半7分、相手のパスミスからボールを拾った仁熊が、相手のディフェンスラインが揃わない隙に、相手を抜き去り激走。そのままトライを決め、後半も筑波大のペースかと思われた。

だが、19分、相手陣地でのラインアウトを失敗し、チャンスを潰すと、そこから早稲田大に攻め込まれ、PR(プロップ)鶴川達彦にトライを奪われてしまう。

更に29分にはSO加藤皓己のトライ、34分には相手のBK陣の素早いパスと技ありのキックに苦しみ、3連続でトライを許した。

後半は押し込まれる時間も増えたが、試合終了直前に相手のノックオンからチャンスを作り、フェーズを重ねて最後、大西が押し込んでノーサイド。後半に課題を残したものの38-21で危なげなく勝利した。

安定したスクラムをみせたFW陣

古川監督は「これまで負けていたセットプレーや接点で勝てたので、ボールを支配できた。だが、早稲田大はベストメンバーではなく、コンタクトの部分などまだまだ突き詰めていく必要がある」と振り返る。

また、「セットプレー、特にスクラムが通用したことは選手の自信になる。加えて、初スタメンとなった選手も十分に戦えることがわかった」と手応えを口にした。

昨年のスタメンのほとんどが卒業を迎え、今年はメンバーが大幅に入れ替った。今年の4年生は人数が少ないため、下級生を巻き込みチームで戦うことを特に意識してきた。

「昨年は上級生に萎縮してしまったので、(今年は)学年の壁をなくしたい」という主将の大西の想いに後輩が呼応した。実際に、早稲田大戦に出場したPR安里大吾(同2年)やLO中原健太(同2年)は果敢にタックルを決め、初スタメンの起用に応えた。

古川監督は「3年生を中心に、下級生の『自分が活躍する』という勢いを感じる」と語った。

現状の筑波大を、古川監督は「可能性しかない」と表現する。3年ぶりの大学選手権出場、日本一に向け、新生筑波大は更なる進化を目指す。

次戦の相手は、初戦で早稲田大学を破っている日本体育大学。次戦もホームの筑波大学グラウンドで開催される。

文/写真:明石尚之(筑波大学新聞)

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筑波大学やつくば市内のニューズを扱う、筑波大学公認の新聞。発行は年7回で発行部数は2万部以上。取材や原稿執筆、紙面の作成などは学生中心で行う。»Twitter »Facebook

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