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厳しい試合だった。28日(土)に行われた慶應義塾大学の春季大会初戦は、12-63と大東文化大学に大きく水を開けられた。昨年度の大学選手権で負けている相手にリベンジしたいところだったが、むしろ力の差を見せつけられる一戦だった。
前半、序盤のスクラムで相手の圧力に耐えきれずにペナルティを取られると、早速モスグリーン軍団が牙をむく。
前半4分、大東文化大ボールのラインアウトからモールで攻め込まれると、そこから相手FB(フルバック)が抜け出す。慶大の必死のディフェンスも届かず、最初のトライを許してしまう。
セットプレーでのミスも相次ぎ、流れに乗り切れないまま迎えた13分。自陣深くから攻め上がろうとした慶大だが、ここでパスミスが出てしまう。
ボールを奪われて一気に相手優位の状況に立たされると、最後はショートパントを使った左への展開に対応しきれず、2つ目のトライを献上。0-12とリードを広げられてしまった。
17分、慶大に初得点が生まれる。マイボールスクラムからSH(スクラムハーフ)江嵜真悟(商3・小倉)、SO(スタンドオフ)南翔大(総4・常翔学園)とつなぐと、そこからCTB(センター)栗原由太(環3・桐蔭学園)が一気に前へ飛び出してゲインを切る。
その後も素早くパスをつなぎ相手のディフェンスを巧みにかわすと、最後はWTB(ウィング)安西浩昭(政3・慶應)がトライ。待望の初得点に会場が盛りあがる。FB(フルバック)高木一成(商3・慶應)はきっちりとコンバージョンキックを決めて7-12とした。
だが27分、相手インゴール前でターンオーバーを許すと、手薄になっていた左へと展開され、ボールは相手WTBへ。慶大のディフェンスを次々に弾き飛ばし、自陣深くから敵陣まで一人で運び切るビッグトライを決められる。
なおも攻撃の手を緩めない大東文化大に、慶大は32分、34分と立て続けにトライを許し、7-29とされた。
差を広げられた慶大は、41分に左サイドから安西、栗原がオフロードでパスをつなぎ、最後はFL(フランカー)佐藤武蔵(経4・慶應)がトライを決める。なんとか前半終了間際に2トライ目を奪い、後半に望みをかけた。
しかし、巻き返したい後半に慶大の得点は一度も動くことはなかった。敵陣深くまでボールを運ぶことはあっても、モスグリーンの壁の前に跳ね返された。
対して大東文化大には、得点を重ねられていく。相手の突破を簡単に許す場面が増加し、終わってみれば後半だけで6トライ(2ゴール)を取られてしまった。
金沢HC(ヘッドコーチ)が大学選手権優勝のために必要なことにあげた「ベーシックなスキルの(高い)精度」、「選手層(の厚さ)」の2つで課題が見られた試合だった。
ベーシックなスキルの精度では、パスミスでチャンスを潰し、ピンチを招いてしまい、タックルや2人目のカバーの甘さで相手選手を止められないことがあり、独走を許してしまうこともあった。
「選手層」に関しては、SO古田京(医4・慶應)主将やWTB宮本瑛介(経4・慶應義塾)、Utility豊田康平(総4・國學院久我山)、FB丹治辰碩(政4・慶應)など主力級の選手を大きく欠いた中で、出場した選手が「コミュニケーションを取るための声が少なくなってしまいました」とLO(ロック)辻雄康(文4・慶應)が話すなど、同じようなクオリティでプレーできなかった。
しかし、まだまだ大学選手権への道のりは長い。経験の浅い選手は経験を積み、経験豊富な選手もより精度を高める時間はたくさんある。Aグループならではの高いレベルを春の段階から味わい、それを成長につなげたい。
次戦の相手は流通経済大学。昨年は帝京大学に敗れ、大学選手権準々決勝で敗退したチームだ。昨年の結果だけでみれば、慶大と同レベル。決して簡単に勝てる相手ではない。
だが「結果がついてこないとチームも前に進めません」と辻が語るように、慶大はチームの成長のためにも勝たなければならない。成長の材料となる勝利を目指して。黒黄軍団は戦う。
慶應義塾大学と流通経済大学の試合は、5月5日(土)午後2:00から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文:川下侑美、田中壱規/写真:重川航太郎、田中壱規(慶應スポーツ)
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慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト
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