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ラグビー コラム 2018年4月11日

ともに5連勝中のNZチームが激突。スーパーラグビー2018第9節「ハリケーンズvs.チーフス」

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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ハリケーンズ vs. チーフス

5連勝中のニュージーランド(NZ)勢同士の激突だ。

「スーパーラグビー2018」は第9節。4月13日(金)は、ウェリントンのウエストパックスタジアムで、ともに5勝1敗のハリケーンズとチーフスが相まみえる。

前節は両軍ともにスリリングな辛勝となった。

第7節で今季大躍進のレベルズ(オーストラリア)を50-19で退けたハリケーンズは、第8節で南アフリカのシャークスと対戦。

後半ロスタイムのトライ&コンバージョンで劇的な逆転勝利(38-37)を挙げ、辛くも5連勝とした。

前節でブルーズ(NZ)と相まみえたチーフスも、スクラムプッシュによるペナルティトライなどで終盤に逆転。2点差(21-19)のままノーサイド。

タイトなゲームで勝ち切る勝負強さを見せ、こちらも連勝街道を進んでいる。

本稿執筆時点で登録メンバーは未発表だが、NZ勢同士による「NZダービー」とあって、登場するのは世界最高峰のプレイヤーだ。

ホームのハリケーンズは、昨秋に前十字靭帯を損傷したHOデイン・コールズの復帰が待たれる状況だが、ノンキャップのHOリッキー・リッチテリが奮闘中。

身長192センチの大型PRジェフリー・トゥーマンガアランは、ボールキャリーでも見せ場をつくる存在だ。

元ワラターズ(オーストラリア)のLOサム・ラウシは、闘争心溢れる密集戦のファイター。NZ代表入りを嘱望されながらついにノンキャップのまま今季終了後に英ワスプスへ移籍する、FL/NO8ブラッド・シールズも要注目だ。

主力スクラムハーフはNZ代表のTJ・ペレナラだが、現地報道では出場回避の可能性があるという。前節に途中出場したSHジェイミー・ブースが代役候補だ。

スタンドオフには、前節シャークス戦で決勝コンバージョンを決めた元ブルーズのイハイア・ウエストもいるが、主力はもちろんNZ代表のボーデン・バリット。大外へのクロスキックも活用するハリケーンズのアタックを、正確なスキルで牽引する。

代表落ちした昨秋はNZ国内選手権に参加していたWTBジュリアン・サヴェアは、今年3月のNZ代表キャンプに参加。代表54キャップの実力をあらためて披露したいところだ。

ベン・ラム

ベン・ラム(ハリケーンズ)

そんなハリケーンズから注目選手をひとり挙げるとするなら、身長193センチの大型WTBベン・ラムだろう。

今季はここまでリーグ単独トップの8トライをマーク。スピードとパワーを兼備し、元7人制NZ代表らしくキックスキル、ブレイクダウンワークにも優れる。

現地報道によれば、すでにフランス、英国、そして日本から複数のオファーが届いているという。ブレイク中の26歳に注目だ。

一方のチーフスも、NZ代表選手を軸とした強力メンバーが在籍する。

フォワード第1列にはNZ代表のPRネポ・ラウララ、HOネイサン・ハリスが揃う。LOブロディー・レタリックはラインアウトや球際の攻防で、今季も相変わらずの強さを披露。

FLサム・ケインはオールブラックスで7番を背負う主軸。ディシプリン(規律)に課題は残るものの、23歳のFLラクラン・ボーシェの成長はチームにとってプラス材料だ。

バックスでは、アントン・レイナートブラウンとジョニー・ファアウリのCTBコンビが強力。CTBファアウリはプレー、規律ともに安定感が増し、貢献度が高くなった。

ソロモン・アライマロ

ソロモン・アライマロ(チーフス)

チーフスの注目選手は、今季5トライを挙げている22歳のWTB/FBソロモン・アライマロだ。

身長は196センチと大柄だが、体重は100キロ前後。すらりとした体型で、一瞬の加速から鮮やかな突破を見せる。

注目のスタッツ(統計数値)はクリーンブレイク数で、アライマロはリーグ単独トップの「20」。すでにチーフスのバックスリーに欠かせぬ存在だ。オールブラックス入りが有力視されるランナーに注目したい。

オールブラックスの主力選手、有望選手も多く登場する「ハリケーンズvs.チーフス」。NZダービーを制し、連勝街道を突き進むのは果たしてどちらか。

熱戦必至の注目カードは、4月13日(金)午後4:25からJ SPORTS 1で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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