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2月中旬に始まったスーパーラグビーも中盤である第8節を迎える。4月7日(土)、ニュージーランドカンファレンス3位(全体5位)のチーフスが、同カンファレンス5位(全体14位)のブルーズと対戦。ニュージーランド勢が激突する。
チーフスはこれまで5試合を戦い、初戦はディフェンディングチャンピオンのクルセイダーズ(ニュージーランド)に23-45と敗戦。
しかし、その後はサンウルブズなどに勝利し、前節は同カンファレンスのライバル、ハイランダーズとの一戦を27-22と制して、4連勝を達成。
ニュージーランドカンファレンスでは3位ながら、上位のハリケーンズ、クルセイダーズとの差はわずか2ポイントと、好調を維持している。
一方のブルーズは第4節、2年連続準優勝の南アフリカのライオンズにアウェーで38-35と勝利したものの、ケガ人が多いことも影響してそれ以外は勝ち星に恵まれていない。
先週もシャークスにペナルティを多く与えてしまって、40-63で敗戦。総勝ち点6と全体でも14位と沈んでいる。
チーフスとブルーズの戦いは、ブルーズのホームであるオークランドの近郊に「ボンベイの丘」があり、チーフスのホームであるワイカトとを隔てる自然の壁のようになっていることから、ブルーズとチーフスの戦いは「ボンベイの戦い」と呼ばれている。
なお、このボンベイの名前は19世紀に移民が入植した際に乗っていた船の名にちなんでいる。
両者はすでに第3節でブルーズのホーム、イーデンパークで対戦しているが、この時はアウェーのチーフスが前半からトライを重ね27-21と勝利している。
それではまず、ホームのチーフスのメンバーを見てみよう。勝利した先週のハイランダーズ戦から3人の選手と変更した。
FW(フォワード)タイトファイブはそのままだが、FL(フランカー)ラクラン・ボシャーが先発復帰し、共同キャプテンのサム・ケインとコンビを組む。
先週、途中出場でスーパーラグビーデビューを果たしてインパクトを見せたNO8(ナンバーエイト)ピタ・ソワクラが先発に名を連ねた。
BK(バックス)はFBからSO(スタンドオフ)でプレー、前節はリーグ全体の週間MVPにも輝いたオールブラックスのダミアン・マッケンジーが引き続き先発。
コンビを組むSH(スクラムハーフ)にはテトイロア・タフリオランギが先発し、控えにジョナサン・タウマテイネが回った。
また、SOマッケンジー同様に、前節の「ベスト15」に選ばれたCTBアントン・レイナート ブラウンらもスターターに名を連ねた。
チーフスのコリン・クーパーHC(ヘッドコーチ)は、「ブルーズとのライバル関係は激しいが、今回は我々のホームだ。相手は全力で情熱的にぶつかってくるだろう。我々も強いハートは持っているが、よりスマートに戦わないといけない」コメント。
「正しいストラクチャーとアティチュードで、自分たちのゲームをしなければならない。ブルーズのボールキャリーが素晴らしいので、我々はしっかりとタックルをしてディフェンスを機能させないといけない」と相手のアタック能力を警戒した。
一方、今季もなかなか調子の上がらないブルーズは3番PR(プロップ)オファ・トゥウンガファシ、WTB(ウィング)マット・ダフィーの2人のオールブラックス経験者が先発に復帰。
他にも、FWはLO(ロック)カラ・プライアーが初先発となり、スターター2回目となるジョッシュ・グッドヒューと出場する。
BKはSHジョナサン・ルルが初先発を果たし、ジョージ・モアラが負傷のメラニ・ナナイにかわってWTBに、初先発のティノアイ・ファイアネがオールブラックスのリエコ・イオアネとともにCTB(センター)を務める。
ブルーズのタナ・ウマンガHCは、「昨年のようにディフェンスを立て直さないといけないことを選手たちはわかっている。それに、もっと規律をしっかりして、特にキックペナルティを与えないようにしないといけない」。
そして、「コンタクトエリアでのディフェンスを確実にやっていきたい。毎週パフォーマンスを向上させていくことが必要だ」と意気込みを語った。
同カンファレンス内の同士の「ニュージーランドダービー」であり、ホームも近い両者の対決は、盛り上がりを見せることは間違いない。
チーフスが連勝してさらに上位を伺うか、それともブルーズがアウェーで、第3節のリベンジを果たして浮上のきっかけを掴むことができるだろうか。
チーフスvs.ブルーズの対戦は日本時間4月7日(土)、チーフスのホーム、ワイカトのFMGスタジアムでキックオフされる。試合は午後4:25から、J SPORTS 4で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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