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結局2位でフィニッシュした牧野。スーパーフォーミュラでは自身最高位であると同時に“レースキャリア史上最も悔しさを感じた”と1戦となった。
2023年の第6戦。自身最高位でフィニッシュしたが笑顔は無かった。
レース後、パルクフェルメでのインタビューで感想を聞かれると、牧野は「悔しいです」と一言。インタビューを終えると、サインガードに力なく座り込み、目から溢れ出てくる悔し涙を必死に抑えようとしていた。
その後、リベンジをかけて臨んだ第7戦もてぎではスタート直後のアクシデントで宙を舞う大クラッシュを喫した。幸い大きな怪我はなかったが鈴鹿での最終大会では表彰台ならず。スーパーフォーミュラに参戦して5シーズンが経過し、まだ優勝がないという状態が続いている。
その第9戦を制したのはチームメイトであり後輩でもある太田格之進。表彰台の中央で歓喜する太田とは対照的に、レース後のメディアミックスゾーンに現れた牧野に笑顔はなかった。
「まずは『(太田選手に)おめでとう』と言いたい。だけど自分自身……思うところもあるし、悔しいところもあります。自分自身の何かが足りないのだと思います」
気がつけば、太田の他にも大湯都史樹、福住仁嶺、笹原右京など、鈴鹿サーキットレーシングスクールで育った同世代のドライバーや後輩たちが次々と初優勝を挙げていく。それがどれほど悔しいものなのか、他の誰でもない牧野自身が一番感じている様子だった。
この時はいつになくコメントが少なかった牧野。「もちろん諦めていないし、僕も勝てると思っているので……来年(2024年)は勝てるように頑張ります」と語り、メディアミックスゾーンを後にした。
迎えた2024年シーズン。開幕前恒例の公式テストが始まった。今回は走行前日に各チームの監督、ドライバー、エンジニアが出席してのメディアセッションが行われた。
そこに出席した牧野は「昨年は惜しいレースだったので、まず初優勝目指して頑張りたいと思います。チームランキングが昨年3位だったのですが、チームランキングもチャンピオンを獲れるようにみんなで力をして頑張りたいと思います」と今季の意気込みを語ったが、その目つきは今までとは異なっており、昨年以上に闘志に満ち溢れているように感じられた。
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