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モーター スポーツ コラム 2023年10月1日

ドゥカティのブレガがチャンピオンに王手! | FIM スーパースポーツ世界選手権2023 第11戦 ポルティマオ プレビュー

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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FIM スーパースポーツ世界選手権2023 第11戦  ポルティマオ

FIM スーパースポーツ世界選手権2023 第11戦 ポルティマオ

スーパーバイク世界選手権を目指すライダーたちが数多く参戦する「FIMスーパースポーツ世界選手権(WSSP)」の第11戦がポルティマオ(ポルトガル)で9月29日(金)〜10月1日(日)に開催されます。今シーズンも残り2戦4レースとなりました。

アラゴン(スペイン)、ポルティマオ(ポルトガル)と2週間続く、イベリア半島での連戦ですが、相変わらず調子が良いのが来季、ドゥカティワークスからのWSBK昇格が決まっているイタリア人ライダー、ニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)です。前戦アラゴンでも2連勝を飾り、今季13勝目を記録。マニクール(フランス)から4連勝という強さを見せており、勢いは止まりません。

ランキング2位のステファノ・マンジー(ヤマハ)とのポイント差は残り2戦4レースとなった今、ついに85点に。今回のポルティマオ(ポルトガル)のレース1でマンジーが優勝したとしてもブレガが3位に入れば、レース2を前に年間チャンピオンが決定します。今季、これだけ活躍し、さらに来季以降も前途洋々なステップアップルートを勝ち取ったブレガですから、落ち着いてチャンピオンを決めてくるでしょう。もうここまで来れば守りに入ってもブレガがチャンピオンになれる可能性が高いと言えます。

ライバルのステファノ・マンジー(ヤマハ)は今季イモラでのダブル優勝を含めて3勝をマークしていますが、彼が今年手に入れたいのは年間チャンピオンではなく、1つでも多くの勝ち星でしょう。性能調整により、以前の中量級クラスとは違うレースになったとはいえ、同じヤマハYZF−R6に乗って連戦連勝を重ねてタイトルを取った現WSBKライダーのアンドレア・ロカテリ、そして同じくWSBKライダーのドミニク・エガーターと比べるとインパクトが薄くなってしまうのは当然です。

逆転でチャンピオンになるための最低条件は残り4レースで全て優勝ですから、ステファノ・マンジー(ヤマハ)の底力が見れると良いのですが、今季はブレガが他を圧倒しています。

今シーズン、この2人以外で優勝を飾ったライダーはカン・オンジュ(カワサキ)、フェデリコ・カリカスロ(ドゥカティ)、バハティン・ソフォーグル(MVアグスタ)、タラン・マッケンジー(ホンダ)の4人だけ。一見、トライアンフを除いてどのメーカーも勝っているように見えますが、天候などのコンディション変化がないと、ブレガ、マンジー以外のライダーが勝つことはなかなかない状況です。ランキング3位のマーセル・シュロッター(MVアグスタ)ですら優勝できていないのです。

来季以降の契約も含めてストーブリーグが熱くなる時期ですから、各ライダーがいかにインパクトある走りを見せられるかも残り2戦の注目です。

ポルトガルのアルガルヴェ・インターナショナルサーキットは2020年からMotoGPも開催しているコース。コロナ禍の2020年、2021年はF1を開催したこともあるコースです。ハイスピードでアップダウンのある約4.6kmのコースに慣れているライダーもいれば、そうでないライダーもいます。ブレガは昨年のレースでも苦戦していましたし、Moto2時代には2レースともリタイアでした。

ただ、ステファノ・マンジー(ヤマハ)はここで昨年、WSSPの初優勝を飾っています(当時はトランアンフ)。そういう意味ではマンジーのパフォーマンスは要注目でしょう。ランキング3位のマーセル・シュロッター(MVアグスタ)は昨年のMoto2でシーズンベストリザルトの4位をマークしていますから、そろそろ彼のWSSP初優勝にも期待したいところです。

日本人ライダーも苦戦中。岡谷は前戦・アラゴンでは2レース連続で24位と不甲斐ない結果に。阿部は予選落ちも喫してしまいました。厳しい戦いが続く日本人ライダー2人ですが、シーズン締めくくりとなるレースで、今季ベストの結果を狙って頑張ってもらいましょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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