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来季WSBK昇格決定のブレガが王座へ突き進む! | FIM スーパースポーツ世界選手権2023 第10戦 アラゴン(スペイン) プレビュー
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ無料動画
岡谷雄太 出場レース!【ハイライト】FIM スーパースポーツ世界選手権2023_第9戦 マニクール(フランス)_ RACE1 & RACE2(600 & 300クラス)
しかし、2017年以降は苦戦。2020年からはMoto2に昇格を果たすものの、なかなか芽が出ない状態が続いていました。そんな苦悩する若手にチャンスが巡ってきたのが2022年。ドゥカティワークスからWSSPに参戦することになったのです。
折しも2022年はWSSPの大変革の時。600ccクラスとして知られたWSSPに多くのメーカーを呼び込もうと、中量級という枠組みをなくし、大排気量のマシンでも性能調整で出場できるようになったのです。
ニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)に与えられたマシンはドゥカティ・パニガーレV2。同社のフラッグシップモデルが4気筒のパニガーレV4Rになったことにより、伝統の2気筒マシンはパニガーレV2というニューモデルとなって登場しました。まさにその2気筒マシンの世界選手権デビューの場として選ばれたWSSPでワークスライダーとして走るチャンスを与えられたのです。
当然、彼はMotoGPを夢見てレースを戦っていましたから、市販車ベースのレースへの転向は決して本意では無かったでしょう。ただ、グランプリで育ってきた若手ライダーのブレガにとってはプロとして活躍し、キャリアの立て直しを図るビッグチャンスでもありました。
ドゥカティは600ccの中量級のスポーツモデルが無く、将来のWSBKを担う若手の育成はスーパーバイクのイタリア選手権などが舞台でした。ライダーもプロダクションバイクで長年の経験を持つライダーが起用されるケースが多々ありました。
しかしながら、スコット・レディングやアルバロ・バウティスタのような4ストロークのレーサーマシンで争うMotoGPで走ってきたライダーたちが並々ならぬ速さを示したことにより、若手育成もシフトチェンジをしたのでしょう。パニガーレV2は955ccというほぼ1000ccのマシンですから、このマシンで速さを示すことができればWSBKでも戦力になるだろうという予想ができます。まさにそのレールに乗って結果を残してきたからこそ、ブレガは驚きのステップアップが可能になったと言えます。
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