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終盤戦がスタート!ブレガが逃げ切るか、マンジーが追いつくか? | FIM スーパースポーツ世界選手権2023 第9戦 マニクール(フランス) プレビュー
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ元GPライダーのニール・マッケンジーの息子としてもお馴染みのタラン・マッケンジー(ホンダ)は今季からWSSPに参戦。ただ、ホンダ勢は厳しく、英国スーパーバイク選手権のチャンピオンとは思えないほどの苦戦ぶりでした。それが降雨によるミックスコンディションとなったことで、イギリス仕込みの本領を発揮。奇跡的な優勝を果たしたのです。
タラン・マッケンジー(ホンダ)は翌週の鈴鹿8耐では急遽、「F.C.C. TSR Honda France」のジョシュ・フックの代役として名門チームのライダーに大抜擢。トップ10トライアルでは転倒したものの、決勝レースでは序盤の転倒からの追い上げに貢献。なんと繰り上がりで3位という結果になりました。
本来ならばWSSPでもポイント獲得ギリギリのラインを走るライダーではないはずなのですが、彼は鈴鹿8耐で自身をアピールすることができたのではないかと思います。
そして、鈴鹿8耐で素晴らしい走りを見せたのが、ランキング3位のマーセル・シュロッター(MVアグスタ)です。「S−PULSE DREAM RACING・ITEC」から参戦したシュロッターは久しぶりのスズキGSX−R1000Rで安定した走りを披露。トラブルで順位を落としましたが、その走りのインパクトは大きいものでした。雨がらみのモスト・レース2では2位表彰台を獲得。ランキング首位のニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)とのポイント差を94点に縮めました。ポイント差は依然大きいので逆転チャンピオンはかなり難しい状態ですが、1000ccマシンで走り込んだ後ということで、マーセル・シュロッター(MVアグスタ)の初優勝にも期待がかかります。
サマーブレイク明けとなるフランス、マニクールでの闘いは熱いレースになることは間違い無いでしょう。
文:辻野ヒロシ
辻野 ヒロシ
1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。
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