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モーター スポーツ コラム 2023年7月12日

ドゥカティの勢いが止まらない状態で、またもやイタリアでの戦い | FIM スーパーバイク世界選手権2023 第7戦 イモラ プレビュー

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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前回大会も2勝してランキング首位を快走するバウティスタ

前回大会も2勝してランキング首位を快走するバウティスタ

市販スポーツバイクをベースにしたマシンで争う世界最高峰の闘い「FIMスーパーバイク世界選手権(WSBK)」は第7戦がイタリアのイモラ・サーキットで開催となります。5月にドゥカティのお膝元ミサノでレースがあったばかりですが、またもやイタリアでの開催。日本では世界選手権がこんなに近い日程で2回もあるなど考えられないですが、アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)の独走が続いている状態ですから、イタリアのファンとしては何回でもどうぞ、という感じでしょうね。今回は第7戦・イモラ=7月14日(金)〜7月16日(日)のレースプレビューをお届けしましょう。

前戦・ドニントンパークは母国イギリスのライダー、ジョナサン・レイ(カワサキ)が3位表彰台を獲得し、苦戦するBMWでもスコット・レディング(BMW)が復活の兆しとなりそうな4位フィニッシュを果たすなど、イギリス人が予想通り活躍してくれました。

しかし、ランキング首位のアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)を誰も止められず、トプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)がスーパーポールレースで優勝して風穴をちょっとだけ開けただけで、レース1、レース2はまたもやアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)の勝利となりました。

これで全12戦中の前半6戦が終了となったわけですが、レース1、レース2は全てアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)の勝利。ロングディスタンスレースでは圧倒的な強さを誇っています。

ドゥカティの中でもバウティスタだけが飛び抜けている状態で、同じドゥカティワークスに所属するマイケル・ルーベン・リナルディ(ドゥカティ)と1−2フィニッシュができたのは僅かに3回だけ。ドゥカティ・パニガーレV4Rだけが速いというよりは、やはりバウティスタが巧いと言った方が良いでしょう。リナルディはドニントンパークでも表彰台を獲得できず仕舞いで、来季以降に向けてはちょっと厳しい状態です。

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バウティスタの連勝がSTOP !【ハイライト】FIM スーパーバイク世界選手権2023 第6戦ドニントンパーク(イギリス) Race【1】. SuperPole. Race【2】 ハイライト

一方で、ドニントンパークで初の3位表彰台という素晴らしい結果を残したのが元MotoGPライダーで、今季はドゥカティのプライベートチームから参戦するダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)です。昨年からプロダクションバイクのレースに転向し、昨年はアメリカのモトアメリカでランキング2位を獲得。今季からWSBKへの参戦となったわけですが、スーパーバイク世界選手権のピレリタイヤへのアジャストに苦戦している様子で、なかなかトップ3に食い込むところまでは来ていませんでした。

しかし、なぜか、ほぼ経験が無いはずのドニントンパーク(MotoGPデビュー前はあるかもしれませんが)で突如覚醒。レース1が4位、スーパーポールで5位、レース2ではついに3位表彰台と見違えるような結果を残したのです。MotoGPでは長年ドゥカティのライダーとして活躍し、優勝も2回飾っているペトルッチ。安定した結果を残し続けることができるライダーだけに、今季の前半戦の苦戦は本当に不可解でしたが、ここに来てトンネルから抜け出した感じでしょうか。

もし、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)が母国イタリア・イモラでドニントンパークに続く好成績を残せるのだとしたら、2024年以降のドゥカティワークスのシート争いに名乗りを挙げることになるのでしょう。ベテラン感があるライダーですが、まだ32歳。バウティスタとペトルッチというラインナップになれば最強な気がしますが、そういう意味でもイモラはペトルッチのパフォーマンスに注目したいですね。

ランキング2位のトプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)はドニントンパークのスーパーポールレースで久しぶりの優勝を飾りました。来季はBMWへの移籍が決定しており、今は自分の持てる限りの力を振り絞って2位フィニッシュを続けています。

現在ランキング3位のアンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)は来季もヤマハのトップチーム「Pata Yamaha」との契約を2年延長しましたが、ラズガットリオグルの後釜はまだ発表がありません。一方で、カワサキは来季もジョナサン・レイ(カワサキ)とアレックス・ロウズ(カワサキ)のラインナップ継続が決定しました。来季以降のストーブリーグがどんどんと動いてきそうな夏。イモラのレースはそれぞれの候補として名前が上がっているライダーにとって決定打を打ちたい1戦と言えるでしょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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