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ル・マン24時間で成功した元F1ドライバーたち。レッドブルのマルコ博士もル・マンウイナーだった | FIA 世界耐久選手権(WEC) 2023 第4戦 ル・マン24時間レース(フランス) プレビュー
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ90年代になると、今度は逆にF1に行けそうな若手や、F1の有力シート獲得のチャンスを逃した若手の起用が目立つように。スポーツカーレースの最高峰クラスがF1と同じ3.5L NAのエンジンを積むレギュレーションに変わり、燃費を競う耐久レースから距離が短めのスプリント耐久に変貌したからです。「メルセデス」は今でいう若手育成プログラムを実施して、才能ある若手を青田買い。その中に居た一人が後のF1ワールドチャンピオン、ミハエル・シューマッハでした。そう、実は1度だけ、シューマッハもル・マンを走っています。
1991年のル・マン24時間に旧タイプのターボエンジン・グループCカー「メルセデスC11」でシューマッハは出場。マツダの優勝が印象的な年ですので忘れられがちですが、実は22歳の若さで24時間レースに挑戦し、5位完走という好成績を残しています。その2ヶ月後にジョーダンからデビューし、ベネトンに移籍し、F1でサクセスストーリーを刻んでいったのは皆さんもご存知の通りです。
時が経ち、ル・マン24時間レースにはまた自動車メーカーが勢揃いしました。来年は「アルピーヌ」「BMW」など総合優勝を狙うメーカーがさらに増え、戦いは激しいものになるでしょう。来年はデータも出揃い、性能は拮抗してくるでしょうから、ドライバーの速さ、実力、安定性がより重要視される時代になります。時代は繰り返すと言いますが、また80年代のように元F1ドライバーというキャリアの持ち主に白羽の矢が立つ可能性が高くなるでしょう。もしかすると、今F1を走っているドライバーやウイナー、元チャンピオンが出場してくるかもしれませんから、F1ファンの皆さんもぜひ今年は元F1ドライバー達の活躍を応援しながら楽しんでみてください。
文:辻野ヒロシ
辻野 ヒロシ
1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。
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