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フェラーリが半世紀ぶりにル・マン総合優勝を狙う!F1とル・マンの密接な関係 | FIA 世界耐久選手権(WEC) 2023 第4戦 ル・マン24時間レース(フランス) プレビュー
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシル・マン24時間レース
世界三大自動車レースの一つ「ル・マン24時間レース」が今年で100周年を迎えます。2023年6月10日(土)〜11日(日)にフランスのル・マン市で開催される伝統1戦に今年、再挑戦するのがイタリアの名門「フェラーリ」です。
「フェラーリといえばF1」「F1といえばフェラーリ」と言われるほど、近年はF1のイメージが強いフェラーリですが、かつてはル・マン24時間レースに果敢に挑戦した強豪メーカーでした。総合優勝は9回。これはポルシェ、アウディに次ぐ歴代3位の記録になっています。
第二次世界大戦で休止していたル・マン24時間レースが再開したのは1949年のこと(第17回大会)。創業から僅か2年目のフェラーリが製作したフェラーリ166Mはル・マン24時間初参戦でいきなり優勝を飾りました。しかしながら、敗戦国であるイタリアのフェラーリはチームとしては参戦せず、元アルファロメオのドライバーで北米に疎開していたルイジ・チネッティがチームを率いて参戦したイギリス国籍のチームによる優勝でした。
スクーデリア・フェラーリとしてのワークス参戦は1951年から。以降、フェラーリはワークスチームを率いてル・マンに挑戦を続け、1960年から1965年まで6連覇を達成します。この6年間のフェラーリのF1での活躍を見てみると、ドライバーズタイトルもコンストラクターズタイトルもそれぞれ2回だけ。フェラーリはル・マン参戦の全盛期にF1よりもむしろ耐久レースに強かったと言えますね。
フェラーリといえば12気筒エンジンのイメージを持っている人も多いかと思いますが、1965年までのF1は排気量が1.5Lと小さかった時代で6気筒または8気筒が中心でした。F1に本格的なフェラーリV12エンジンが登場するのは3L規定になった1966年からのことです。それがル・マンの活動ではすでに12気筒エンジンが搭載されており、過酷な耐久レースを通じてフェラーリはV12の技術を磨き、3LになったF1でもV12を採用していったのです。
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