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F1以上のオーバーテイクが楽しめる! | FIA フォーミュラE世界選手権 2023 第9戦 モナコ プレビュー
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシータースポーツの聖地 モナコ公国・モンテカルロ
EVフォーミュラカーの世界選手権シリーズ「フォーミュラE」のシーズン9(2023年)も全16戦中の8戦を消化し、いよいよシーズン後半戦。折り返しとなる第9戦の舞台はモータースポーツの聖地、モナコ公国・モンテカルロでの開催です。今回は1レースのみの開催ですが、今後フォーミュラEはまたヨーロッパを離れるフライアウェイ戦となるため、重要なレースになるでしょう。今回は第9戦(5月6日予選・決勝)モナコのプレビューをお届けしましょう。
世界三大自動車レースの一つ、F1モナコGPで有名なモンテカルロ市街地コース。一部のコーナーの形状が違いますがF1とほぼ同じ3.337kmのコースを使用して行われます。現在はF1と同じ世界選手権クラスのレースになっている「フォーミュラE」はF1と比較されがちですが、ほぼ同じコースを使うという珍しいケースであるため、ラップタイムを2022年ベースで比較してみましょう。
2022年のF1モナコGPでポールポジションを獲得したのはフェラーリのシャルル・ルクレールで1分11秒376が最速タイムでした。一方で、電気自動車の「フォーミュラE」モナコe-prixのポールポジションはミッチ・エヴァンス(ジャガー)の1分29秒839。なんとF1と比べると1発フルアタックのタイムでは18.5秒もモナコで差が生まれてしまいます。
「なんだ、フォーミュラEって遅いじゃん」と思う方もいるかもしれませんが、それは否定しようのない事実です。2021年にF1の前座で開催されたF2の予選最速タイムが1分20秒985ですから、たった3.3kmのコースでF2と比べてF1は9秒も差ができるわけですから、加減速などの運動性能でいかにF1が飛び抜けているかが分かります。
かつてモナコのサポートレースとしてGP3(現F3)が開催されていた時代がありましたが、2012年のポールタイムが1分28秒922ですから、フォーミュラEのスピードはだいたいF3程度と言えるでしょう。
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