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若き新王者候補たちの激しい争いに注目! | FIM スーパースポーツ世界選手権2023 第1戦 フィリップアイランド(オーストラリア) プレビュー
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ2022年にレギュレーションが変わり、既存の600cc中量級スポーツモデルに加え、性能調整により異なる排気量のバイクが出場可能になりました。これにより参加するメーカーが増加し、ヤマハ(YZF−R6)、ホンダ(CBR600RR)、カワサキ(Z X−6R)の排気量600ccバイクに加え、ドゥカティ(パニガーレV2)、MVアグスタ(F3 800R)、トライアンフ(ストリートトリプルRS765)が参戦するように。車種のバラエティは一気に広がりました。
性能調整が施されるため、基本的にはバイクの速さに関してはメーカー間の差は大きくはなく、ライダーのピュアな速さと実力、そして蓄積したデータをまとめ上げて精度の高いセッティングが出せるチーム力が勝負の鍵になると言えるでしょう。現行レギュレーション下で2年目となる今年はデータと経験も各陣営で揃いつつあり、よりライダーの実力という部分にフォーカスが当たるシーズンになることでしょう。これはWSBKで有力なファクトリーチームからの参戦を望むライダーたちにとってはやり甲斐のあるレースと言えます。
そんな2年目のシーズンは昨年に比べて大きく勢力図は変わるはずです。というのも昨年のシーズンを席巻したドミニク・エガーター、アレッサンドロ・バルダッサーリの2人がWSBKにステップアップを果たし、WSSPを卒業。ランキング3位以降の参戦継続ライダーたちが今季の主役になると予想されています。
昨年のランキング3位はトルコ出身のライダー、カン・オンジュ(カワサキ)。このクラスのマイスターと言われたトルコ人、ケナン・ソフォーグルも所属したカワサキ名門チーム「Kawasaki Puccetti Racing Team」から参戦する19歳です。昨年は8度の表彰台を獲得したオンジュは2018年にMoto3世界選手権のデビュー戦で優勝した経験の持ち主。まだWSSPでの優勝はありませんが、安定してトップ5でフィニッシュする走りを見せるオンジュはチャンピオン候補の筆頭と言えるでしょう。初優勝の期待が大いに高まります。
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