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モーター スポーツ コラム 2022年11月9日

【FIM スーパーバイク世界選手権2022 第11戦 マンダリカ:プレビュー】バウティスタの王者決定の可能性

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)

アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)

世界のオートバイメーカーが鎬を削る「FIMスーパーバイク世界選手権」は南米から一気に東南アジアに移動。第11戦はインドネシアのマンダリカ国際サーキットで開催されます。残すところあと2戦6レースとなり、2022年の年間チャンピオン決定の舞台となる公算が高くなっています。今回は11月11日(金)〜13日(日)に開催の第11戦レースプレビューをお届けしましょう。

アルゼンチンで開催された第10戦で2勝を飾ったランキング首位のアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)はそれまで56点差だったマージンを一気に82点に広げることに成功。ランキング2位の現役王者トプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)はレース1のオープニングラップでまさかの転倒。バイクを起こして15位でチェッカーフラッグを受けることになりましたが、これが決定的な差を産み出してしまうことになりました。

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2戦6レースを残し、ランキング首位がアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)=507点、ランキング2位がトプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)=425点、そしてランキング3位がジョナサン・レイ(カワサキ)=409点で、2戦の最大獲得ポイントは124点であるため、計算上はこの3人にチャンピオンの可能性が残されています。

しかしながら、首位から98点差のジョナサン・レイ(カワサキ)は逆転するには厳しい条件となっており、インドネシア戦が終わって62点差以内に縮めないとレイはチャンピオン争いから脱落することになります。昨年のインドネシアで2勝したレイですが、仮に彼が3勝したとしてもアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)が3レースともに表彰台に上がれば自動的に脱落となります。

トプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)の82点差もなかなか厳しい状況は同じ。バウティスタの前でゴールすることはもちろん、20点以上縮めないと最終戦のフィリップアイランドを待たずしてインドネシアでチャンピオンが決まってしまうことになります。

追いかけるライバル2人にとって神にお願いするならば、雨が降って波乱が起きることでしょうか。東南アジアのバケツをひっくり返したような土砂降りの雨は波乱要素になるかと思いますが、逆にレースがキャンセルされてしまうと、ポイントを詰めるチャンスもなくなりますので、どちらにしてもチャンピオン争いは厳しい戦いになることは変わりありません。アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)はライバル2人が無得点に終わった場合、レース1でチャンピオンを決める可能性があります。レース1は「FIMスーパーバイク世界選手権」の記念すべき900戦レースであり、タイトル決定の舞台となるでしょうか?

アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)は今季14勝をマーク。リタイアしたのは英国ドニントンパークとフランス・マニクールの2回だけ。残りは1回を除いて全て表彰台に乗る強さを見せてきました。2019年、ドゥカティ・パニガーレV4Rのデビュー時に圧倒的なポテンシャルを見せつけたものの、その勢いは後半戦になって失速し、チャンピオンを取る事ができませんでした。

翌年、バウティスタはホンダに移籍し苦戦するも、今季から再びドゥカティに復帰し、水を得た魚のようにドゥカティ・パニガーレV4Rのポテンシャルを引き出し、地元スペインでは3連勝をマークするなど、後半戦も着実に勝利を重ねてランキング首位の座にいます。

今年はMotoGPでもドゥカティのフランチェスコ・バニャイアが11年ぶりにチャンピオンを獲得。メーカーとしては3年連続のマニュファクチャラーズ王者に輝くなど、ドゥカティはグランプリでも大活躍。フォルクスワーゲングループの傘下となってから10年で、勢いづいてきたドゥカティがMotoGPもスーパーバイク世界選手権の両方を制することになるのでしょうか?

また、ドゥカティ、ヤマハ、カワサキがトップ争いを展開してきた今年ですが、ホンダとBMWのマニュファクチャラーズランキング4位を争う闘いも熾烈になっています。

BMWはシーズン中に新しいスイングアームを導入するなどアップデートを実施。ただ、エースのマイケル・ファン・デル・マーク(BMW)が怪我で欠場が続いていたこともあり、スコット・レディング(BMW)が3度の表彰台を得たのがここまでのハイライトになっています。

一方、ホンダはイケル・レクオーナ(ホンダ)、シャビ・ビエルヘ(ホンダ)の新人2人を起用してラインナップを一新。レクオーナがオランダで3位表彰台に上がったり、バルセロナでポールポジションを獲得したりと今季は勢いが増しました。特にレクオーナは安定してシングルフィニッシュをしており、初めて走ったアルゼンチンでも4位入賞と高いポテンシャルを示しています。

接戦になっているホンダvsBMWの闘いもチャンピオン争いと同時に楽しみたいですし、雨で荒れる可能性のあるインドネシアでは彼らにとっても優勝するビッグチャンスが待っているでしょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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