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モーター スポーツ コラム 2020年7月22日

SUPER GT開幕

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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パン、パパパン、パン、パン、パン、パン!!
SUPER GT開幕戦の暫定表彰式。富士スピードウエイのピットエリアーに轟く拍手!
これほど大きく自分の拍手を聞いたことがあっただろうか。
いつもだったら、グランドスタンドやポディウム下に集まった多くの関係者やファンの皆さんの拍手に紛れて自分の手から叩き出される拍手の音など聞くこともできなかった。

後ろを振り返ると、グランドスタンドにはひとっこひとり観客はいない。当然だ。無観客イベントだったのだから・・・。レースが終わって、我に帰って、これまでに感じたことのない違和感が襲って来た。それがだんだんと怖さに似た感覚になった。

レース前の準備の慌ただしさとレースが始まってからのピットレポーターとしての仕事に変わりはなかった。マスクの着用、インタビューする際にデイスタンスを保つスタイルは違ったけれど、それ以外は、新型コロナウイルス禍前と後に変わりはなかった。

レース後の取材。各ピットを歩き回って、お目当てのドライバー、エンジニア、チーム関係者、自動車メーカーの担当者、タイヤメーカーエンジニアなどなどにいろいろ聞き回る。これまでだったら顔なじみのチームの谷町さんや、常連のファンの皆さんから「お疲れ様」の声をかけていただいた。しかし、今回はそれもない。チームのゲストさんも居ず、パドックにファンの皆さんの影も当然ない。
これが、モータースポーツのニューノーマルなのか。

ノーマルなわけはない、今の状態はアブノーマルに決まっている。
しかし、この新型コロナウイルスとはこれからも付き合って行かなくてはならないのでしょうね。
付き合って行くということはノーマルになってしまうのでしょう。

いつもならファン、スポンサー、レース関係者で溢れかえるグリッドも閑散としていた。

番組をご覧いただいた、ファンの皆さんはお分かりでしょうが、レース自体は、2020年の国内メジャーモータースポーツイベントに相応しいレースが繰り広げられた。GT500、GT300共に終盤の接戦は圧巻でしたね。

スープラが両クラスでデビューウィン。500クラスは1-5位を独占、圧巻の走りを見せてくれた。

あるドライバーが、
「クルマに乗り込んだら、これまでと同じ気持ちで走行していた。でも、ストレートを走っていて気がついた。ファンの皆さんが振ってくれていた旗がなかった。クルマを降りてグランドスタンドを見たらシートしか見えなかった。すごく変な気持ちだった。早くファンの皆さんが来てくれるイベントで走りたい」と。

まずは、SUPER GT関係者、サーキットの関係者の努力によって開幕したことに感謝。
モータースポーツのニューノーマルはどのようになって行くのだろう。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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