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サッカー&フットサル コラム 2026年4月10日

安部監督、いぶきの森に凱旋!必勝を期すクリムゾンレッドとファジレッドの意地バトル! ヴィッセル神戸U-18×ファジアーノ岡山U-18マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第2節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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ヴィッセル神戸U-18・上野颯太

JFAもなかなか興味深いカードを序盤戦に組んできたものだ。第2節はアウェイゲームを戦うファジアーノ岡山U-18を率いるのは、今節の対戦相手に当たるヴィッセル神戸U-18を、昨季のプレミアリーグWEST制覇に導いた安部雄大監督。しかも岡山U-18は開幕節が延期になったため、安部監督の新天地での初陣はいきなりの“古巣対決”ということになった。

昨季まではU-15の監督を務め、今季から神戸U-18の指揮を執っている山道高平監督も「僕は安部さんを追い掛けてきたので、初めて同じ土俵で戦える難しさも、嬉しさも、楽しみもあって、特別な想いはありますし、勝ちたいですよね」ときっぱり。双方にとって特別な一戦になることは間違いない。

ディフェンディングチャンピオンとしてのシーズンを過ごす神戸U-18の開幕戦は、アウェイで昨季も優勝争いを繰り広げたサガン鳥栖U-18と激突。序盤から押し込まれる時間が長かったものの、守護神の胡云皓がファインセーブを連発すると、45分に新10番の川端彪英がゴールを奪い、先制に成功する。

これで息を吹き返したチームは、さらに1年生アタッカーの山田凌也が2点目を沈め、この日が誕生日だった川端が3点目を決め切って、終わってみれば3-0というスコアで勝利。オープニングマッチで粘り強く勝点3を引き寄せ、勢いを持って今節の戦いへ臨むことになる。

一方の岡山U-18は前述したように、開幕戦のガンバ大阪ユース戦が7月に延期されたため、2節が2026年のファーストゲームに。安部監督はプレシーズンの出来について、「彼らは新しいことにしっかりチャレンジして、実直に取り組んでくれています。できないことがたくさんあるのは当たり前ですし、考えながら、悩みながら、やっているなという印象ですね」と一定の手応えを口にする。

プレシーズンを見る限りは、去年以上にボールを繋いで前進していくスタイルを採用。右サイドバックの向井涼太が「去年は若干フィジカルベース寄りだったところから、安部さんになって後ろから繋ぐようになって、自分的には結構やりやすいです」と話した言葉からは、選手たちも新たな戦い方をポジティブに捉えている様子が窺える。

【高円宮杯U-18プレミアリーグ】

土屋雅史の深掘りレポート2026 第2節 #ジュビロ磐田 #神村学園 #ヴィッセル神戸 #ファジアーノ岡山 #高円宮杯プレミアリーグ #サッカー

神戸U-18の新キャプテンを務めるのは上野颯太だ。これまではインサイドハーフが主戦場だったが、今季は右サイドバックにトライしており、開幕戦は[3-4-2-1]システムの右ウイングバックでスタメン出場。本人も「青木さん(青木圭コーチ)に『ユーティリティ性はどのチームに行っても、将来的に自分に絶対良い方向に繋がる』と言われたので、自分はそれを信じて、与えられたポジションで100パーセントやることを決めました」と新ポジションと真摯に向き合っている。

ニューリーダーは昨年までの指揮官と対峙するホームゲームについても、笑顔でこんなことを語ってくれた。「もう面白いという感じです。自分も教わった方が相手の監督という経験は初めてなので、成長した姿を見せたいというのが率直な気持ちです。変わったぞというところを見せたいですね」。いぶきの森はオレたちのフィールド。相手にそう簡単に勝点を持ち帰らせるつもりは毛頭ない。

1年生だった昨シーズンも、プレミア14試合に出場してゴールも記録。さらなる飛躍が期待されるのが井内亮太朗だ。「ライン間で受けて、相手のディフェンスラインを壊しに行くドリブルやパスが特徴だと思います」と自己分析する通り、狭いスペースでもボールを引き出し、攻撃を活性化させるスキルはチームの中でも指折りのものがある。

この人にもプレミアデビューに導いてくれた安部監督との“再会”について尋ねると、こんな答えが返ってくる。「プレミアに出させてもらったのは安部さんのおかげなので、そこは感謝しています。試合できるのは楽しみですし、ボコボコにするぐらいの気持ちで、僕もゴールを獲って勝つことだけを考えてやろうと思います」。背番号8の異才は恩師の目の前で、ホームでの勝利と自身の結果を虎視眈々と狙っている。

岡山U-18で注目したいのは、今季キャプテンを託されているストライカーの安西来起だ。背番号もトップ昇格を果たした末宗寛士郎の10番を引き継ぎ、「寛士郎くんは去年のプレミアでもチームを救える点を獲れる人だったので、今年はそれを自分がやっていかないといけないなって、この番号をもらって思いました」とエースの自覚もはっきりと携えている。

昨季のホームで行われた神戸U-18戦では、ヘディングでゴールを決めており、個人的な相性は悪くないはず。「去年はチームとしても2回負けているというのは本当に悔しいことですし、神戸は監督の古巣でもあるので、自分たちもそれを背負ってやらないといけないなと。絶対に勝ちたいです」。このレフティストライカーの爆発は、アウェイでの勝利に必要不可欠だ。

ファジアーノ岡山U-18・安西来起

今季の岡山U-18をど真ん中で支える、中盤のアンカーを任された松本優輝の存在も見逃せない。「僕のところでボールを取られていたら、このサッカーはできないと思うので、そこの質は個人としてももっと上げていかないといけないと思います」。丁寧なビルドアップを志向するチームの中でも、松本が施すリズムチェンジは大事なアクセントになっている。

昨季の後半戦では、ホーム開催の神戸U-18戦にフル出場を果たしたものの、2-3で惜敗。「中盤の3枚が流動的に動いてきて、『誰が掴むの?』みたいな場面が結構多かったので、自分たちが行くならボールを取り切りたいですし、行かないなら行かないというジャッジをしていかないと、簡単に前を向かれてしんどい展開になっていくので、そこはチームで合わせていけたらなと思います」。前回対戦の敗戦を生かし、松本が中盤でどれぐらい躍動するかは注視していきたい。

最後に、いぶきの森への凱旋を控えた安部監督の言葉をお伝えしておこう。

「どんな心境になるかわからないですけど、本当にあの鳥栖戦以来のいぶきの森での公式戦を、また違うチームでやるという何とも不思議な感覚の中で、今はもうファジアーノのこの子たちと勝ちたいですし、この子たちといいゲームをして、いいスタートを切りたいなという、その想いだけですね」

エモーショナルな一戦は激闘必至。キックオフから90分後。タイムアップの瞬間に安部監督がどんな表情を浮かべるのか、楽しみに待ちたいと思う。

ファジアーノ岡山U-18・安部雄大監督(※写真は昨シーズン撮影)

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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