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サッカー フットサル コラム 2024年6月4日

前へと突き進む圧倒的突破者。結果で未来を切り開いてきたストライカー【モーリスレベロトーナメント U-19日本代表・塩貝健人(慶應義塾大学)】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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U-19日本代表・塩貝健人

一番の魅力はとにかく強気なメンタルだ。ボールを持ったら、前へ、前へ。それは大学のリーグ戦のピッチであろうと、数万人の観衆を飲み込んだJ1の舞台であろうと、何一つ変わることはない。それで最後には結果を残す。塩貝健人はそうやってこの世界で生き残ってきた。

一気に頭角を現したのは、この1年半ぐらいのことだ。國學院久我山高校でも試合に出れば能力の一端は覗かせていたものの、2年生までレギュラーは掴み切れていなかった。転機は最高学年となった3年時。塩貝は自身でも予想していなかったチームのキャプテンに指名される。

200人に迫る大所帯。自分でもタイプではないと思いながら、任されたのであればとことんやってやる。「自分はキャプテンだけどみんなに支えてもらっているので、オレがもっと成長できたら、チームももっと強くなると思います」。雑用のような仕事にも率先して取り組み、背中で姿勢を見せる。

印象的だったのは、その年の高校選手権予選準決勝。インターハイで全国準優勝まで駆け上がった帝京高校から、自ら2ゴールを奪って勝ち切り、決勝進出を決めた試合後。塩貝はロッカーを片付けるための掃除用具を真っ先に取りに来て、チームメイトとともに清掃活動に勤しんでいた。

それから2か月後。全国のステージで際立った活躍を披露すると、日本高校選抜でもエース級のパフォーマンスを発揮。瞬く間に年代別代表の常連になったかと思えば、今年の1月にはまだ慶應義塾大学の1年生だったにもかかわらず、2027年シーズンからの横浜F・マリノスへの加入内定がリリースされる。

特別指定選手となった今季は、既にJ1でも5試合に出場。スタメンに抜擢された4月13日の湘南ベルマーレ戦では、なんとゴールまで奪ってしまい、日産スタジアムに詰め掛けたトリコロールのサポーターへ、その存在を大きくアピールしてみせた。もはやその戦うステージは劇的に変化している。

ただ、U-18日本代表の一員として臨んだ昨夏のSBSカップ国際ユースサッカーで話を聞いた際に、発していた言葉が印象深い。「この1年で環境はだいぶ変わったと思いますけど、そこでもブレずに、地道にやっていければ、これからも自分の持ち味を出していけるのかなと思います」。

自分のことは、自分が一番よくわかっている。フォワードとして求められるのはゴールという結果。ブレずに、地道に、猛々しく。今回のモーリスリベロトーナメントで『KENTO SHIOGAI』という名前が世界に轟いたとしても、そこには何の不思議もない。

國學院久我山高校時代の塩貝健人

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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