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サッカー フットサル コラム 2022年7月31日

「小さい子供たちに『自分のように小さくてもできるんだぞ』ということを見せたい」。前橋育英高校・高足善が最後の最後で見せ付けた10番の矜持【インターハイ決勝 帝京高校×前橋育英高校マッチレビュー】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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悩める10番を勇気付けたのは、誰よりも10番の気持ちをよく知る1人の“先輩”だ。「監督からもコーチの湯浅さんからも点を決めていないことを結構言われていて、自分も“ショボショボ”していたんですけど、1個上の翼さんがメッセージをくれたんです。『10番はオマエに与えられたんだから自信を持て』とか、自分にプラスになることを言ってくれて、それで立ち直れたというか、決勝もやってやろうという気持ちで臨めました」。

「1個上の翼さん」とは、昨年の前橋育英のエースとして活躍し、現在はV・ファーレン長崎でプレーしている笠柳翼。彼も1年間に渡って名門の10番を託され、その重圧と戦いながら結果を残していった。誰よりも自分の苦悩や葛藤を共有できる先輩からのメッセージが、高足の心を奮い立たせてくれたことは言うまでもない。

日本一の懸かった帝京高校との決勝。「善も責任を感じていて、夜に自分たちでミーティングをやっているんですけど、そこでも『自分が明日点獲って勝つんで、自分を信じてボールをくれ』ということを言っていたので、それを信じて自分たちはボールを善に集めました」と話すのはキャプテンの徳永涼。ここまで無得点の10番は覚悟を決めて、自分で自分にプレッシャーを掛けていた。

0-0で折り返した後半。前橋育英のチャンスは、ことごとく高足に集まってくる。37分(35分ハーフ)に井上駿也真のフィードを完璧なトラップで収めるも、放ったシュートは相手GKがビッグセーブ。46分は完全な決定機。GK雨野颯真のキックに、2トップを組む小池が頭で競り勝つと、高足は相手GKと1対1に。ところがループで狙った軌道は、枠の左へ逸れてしまう。

決定機を外して呆然とした表情を浮かべる高足

一様に頭を抱える本人とチームメイト。「『また外したか…』と思ったんですけど、最後は決めるだろうなとは思っていました」と徳永は優しさを見せ、「善さんが何回か外していて、正直ちょっとイライラしていた部分はあったんですけど(笑)、中学校の頃から大事なところで点を決めてくれる選手だということはわかっていたので、最後まで信じて善さんに任せようと思っていました」とFC杉野時代からの後輩でもある雨野も話したが、高足は「もう本当にあの時は泣きそうでした」と率直な想いを口にする。

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