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サッカー フットサル コラム 2022年5月17日

ジュビロ磐田U-18の正当な競争。中村駿太、舩橋京汰、後藤啓介の起用法に見る指揮官の信念 【高円宮杯プレミアリーグWEST ジュビロ磐田U-18×ヴィッセル神戸U-18マッチレビュー】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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「どんどん中に仕掛けていきながら、『パスを出そうかな』と思ったんですけど、『ここは打たないとな』って。「『遼一さん、見たか!』と。メチャメチャ嬉しかったです」。悔しさと意地を乗せた一撃で、自らの存在を強烈にアピールしてみせた。

後藤啓介

前田監督の中で、選手選考の基準はハッキリしている。後藤に求めることを問われても、「チームとしてやっている、ボールを奪いに行くところ、攻撃のところ、良いポジションから動き出すこと、そういう部分を90分間続けてやることですかね。凄く爆発的なものは持っていますが、それを継続してできるかというと、まだ今出ている猛志と京汰の方ができるのかなと思って、途中出場が多くなっています」ときっぱり。90分間戦い続けられるか否かは、このチームにとって何よりも大事な“基準”になる。

年代別代表の常連であり、191センチの長身を誇りながら技術ベースも高い後藤の才能は、一目瞭然だ。だが、プロの第一線で戦い続けてきた前田監督は、彼にとっていま必要なものを正しい目で見極めている。この成長過程の段階で、この指揮官と出会えたことは、おそらく彼にとって今後のキャリアの中でも大きなポイントとなってくるに違いない。

後藤本人ももちろん自分の現状は理解している。「プレーの質というか、100パーセントまで体も動いていないので、そこがスタメンで出られていない原因かなと思います。まずは先発で出たいという気持ちが一番ですけど、選手層が厳しい方が自分たちの成長にも繋がりますし、自分も成長していけると思うので、そこも良いところかなと。練習から100パーセントでやって、早く調子を戻してスタメンで出て、もっとチームを上に引っ張っていけたらいいなと思います」。

監督として重要なことを問われ、「練習から100パーセントやることが全てかなと感じていますし、それが逆に一番難しいことかなとも思っています。すべての選手にそういう気持ちでプレーさせることが大事なんですよね」と答えた前田監督。後藤がほとんど同じようなフレーズを口にしていたことからも、普段からこのマインドを選手たちへ訴えかけていることも十分に窺える。

正当な努力には、正当な評価を下す。必要な努力には、必要な時間を与える。それゆえに大事なことは、練習から100パーセントやること。前田監督の信念は、揺るがない。

文:土屋雅史

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土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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