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こんにちは。
日々、クリテリウムの表彰台の真ん中に立ちたいと考えている45才です。
質問は私ではなく小学6年生の息子のことです。
初めは私のレースに家族で行く中で、私のレースを観てやってみたいとなり、はじめたのですが、キッズカテゴリでは集団で勝負ができるようになりました。
しかし、大人のカテゴリに混じって勝負ができる子ども達とは全然勝負になりません。
30km、50kmのライドはするのですが、強度を上げると途端についてこれなくなります。
どのような練習、モチベーションの上げ方がよいのかご教授いただければと思います。よろしくお願いします。
(会社員 男性)
栗村さんからの回答
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
さて、まずこれははっきり申し上げたいのですが、小学校6年生の少年に結果を求め過ぎるべきではないと感じています。成績を出せたとしても、出せなかったとしても、いずれにしてもマイナスであると僕は思います。
大人カテゴリで勝負できる子どもたちや強度を上げた質問者さんについてこられないとのことですが、それは自然です。発達のスピードは子どもによって違いますし、僕らが子供だったころを思い出してみると、同級生には幼児みたいな子もいれば、早くもオッサンの風格を備えた子もいたはずです。
質問者さんのお子さんは、たぶん肉体的な発達が早いほうではないのかもしれません。それは別に悪いことではないのですが、本人にまったく責任のない発達スピードのせいで劣等感を感じさせることに利益があるとは思えません。
あるいは100歩譲って、質問者さんがお子さんをスパルタで鍛えまくり、大人にも勝てる小学生になったとしましょう。でもそんなのは一時的な話です。「大人に勝てるスーパー小学生」という肩書きも、18歳になった時に同世代の選手に勝てなければ、過去の栄光にすぎません。むしろつらいトレーニングの記憶だけが残るかもしれません。
思うに、お子さんに必要なのは厳しいロードバイクのトレーニングではなく、その前段階としての自転車を楽しむ経験と、スキルやテクニックを身につけるさまざまな自転車でのトレーニング、そして、いろいろなスポーツを経験して基礎体力を上げておくことではないでしょうか。
自転車を楽しむ経験と様々な自転車でのトレーニング、基礎体力を上げておくことが大切
自転車の楽しさを知っておくことは何よりも大切です。将来のモチベーションの源になるわけですから。モチベーションが枯渇してしまえば、どんなに才能があっても重要な時期に伸びません。また、基本的なスキルやテクニックも、子供のころに身に着けたほうが断然有利です。
その上で、もしお子さんに才能があり、かつ本人に意欲があるならば、大きくなってから本格的なトレーニングをすればいいのです。その時がいつかは諸説あります。近年のヨーロッパ自転車界ではジュニア世代から青田買いがはじまっていますが、高校を中退してフランスに渡った僕の印象では、その世代の日本の若者はまだ体が成長しきっていないと思うんですね。つまりヨーロッパ人と同じタイミングでロードバイクトレーニングに専念すべきではないんです。
じゃあいつかというと、やはり重要なのはU23世代だと思います。才能がある18歳くらいの若者で、基礎体力があり、乗車スキルを身に着けていて、自転車が楽しくてしょうがない。そんな青年が本格的にロードレースに取り組むと、めきめきと速くなるでしょう。
でも小学生のころから厳しいロードバイクトレーニングをしていたら、18歳のころには心身ともに擦り切れている可能性があります。自転車に飽きてしまっているかもしれません。いちばん強くなれるタイミングで、モチベーションが低空飛行してしまうんですね。
人生は長いんです。若くして引退するプロ選手でもそうです。だから、お子さんの人生をもう少し長い目で見ていただき、今は楽しむことを優先させてあげてください。
文:栗村 修・佐藤 喬
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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