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2021年11月22日に、40年間に亘り日本の市民レースを牽引してきた「JCRC(一般社団法人 日本サイクルレーシングクラブ協会)」が今シーズンをもって解散することが発表されました。
JCRCは、1980年に「スポーツ競技としての自転車の普及」を目指し、JCF(日本自転車競技連盟)の指導を受けつつ自転車競技の愛好者有志が結束する形で誕生した組織です。
私自身の「JCRC」のイメージといえば、やはりJCRC発起人の鳴嶋英雄氏(なるしまフレンド創業者/会長)の存在です。
私が本格的にロードレーサー(ロードバイク)に乗りはじめたのは1987年(当時15歳)からでしたが、当時出場した「オリベッティ・ツール・ドゥ・ジャポン(千葉ステージ/チャンピオンクラス)」で、52歳だった鳴嶋英雄氏がラスト数キロを独走して逃げ切り勝利を決めました。
15歳の私は「あぁ、52歳のおじさんに負けた...」とかなり落ち込んでしまいましたが、改めていま振り返ってみると、ショップのクラブチームを持ち、自らが立ち上げたJCRCが主管する「ツール・ドゥ・ジャポン」に果敢にチャレンジし、そして若造ども蹴散らして勝利を決めてしまう鳴嶋氏は、日本のロードレース文化の底辺拡大に尽力された偉大なカリスマだったことに気付かされます。
そんな鳴嶋氏が立ち上げたJCRCも、40年という時を経て卒業の時を迎えてしまいました。
解散の理由は以下の通りとなっております。
・コロナ下で参加人数の低下により団体運営が厳しい状態にある
・役員の高齢化、役員数減少で大会開催に必要となる人員の確保が困難になる
上記要因というのは、JCRC固有の問題ではなく、国内レース界全体に当てはまる内容でもあります。
JCRCに関わられた多くの皆さまの想いが途絶えないように、レース開催に関わる身として自分にできることを継続していきたいと思います。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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