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先日、UCIから、7月より再開する公式ロードレースに於ける新型コロナ対策のガイドラインが発表されました。
パッと見た感じでは規模(予算)の大きくないレースにとっては、開催自体が困難になりそうな項目がいくつか書かれていました。
尚、あくまで現時点に於けるガイドラインなので、今後、時間が経つにつれて内容が変化していく可能性はあります。
そして、ロードレース界が最も注目しているのが、やはり世界最大の自転車レースである「ツール・ド・フランス」の動向です。
8月29日に南仏ニースで開幕する予定となっていますが、ツールの総合ディレクターであるクリスチャン・プリュドム氏が、現状についてコメントを出しています。
プリュドム氏いわく、今年の大会は特別版であり、まずは「クリテリウム・デュ・ドーフィネ」をリハーサル大会的な位置づけとして考えているとのこと。
状況が日々刻々と変化していることから、具体的な対策の内容というのはまだ明らかにはされていませんが、ASOとしてのガイドラインは7月下旬から8月上旬頃には決定するとのことで、それが「クリテリウム・デュ・ドーフィネ」で実施される模様です。
尚、プリュドム氏は、UCIからすでに発表されているガイドラインについては具体的なコメントを避けているようです。
以下、今年のツールで実施されそうな対策などについてです。
◯表彰式でのキスやハグはなし
◯現状では完全無観客にはしない予定(政府ガイドライン次第)
◯山岳コースへの立ち入りは徒歩や自転車のみを許可?
◯レースの前方を走るキャラバン隊は例年の60%ほどか(こちらは経済的理由?)
また、プリュドム氏は、大会時期が2ヶ月あとずれしたことで、例年の様な暑さとの戦いにはなりにくく、むしろ強い風が吹くことで、沿道のお客さんの数も減る傾向にあるとみているようです。
たしかに例年であれば「ツール・ド・フランス=バカンスシーズン」だったのが、今年はバカンス時期ではなくなり、更に天候もあまり良くないとなると、コロナに関係なく例年の様な人出は期待できないのかもしれません。
まあ、今年に限ってはそれらがむしろ良い方向に作用する感じなのでしょう。
いずれにしましても、実際に開催されるレースの中身こそが、「真のガイドライン」となってくるので、引き続き注目していきたいと思います。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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