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アメリカ人クライマーのイアン・ボスウェル(28歳)の引退が各メディアなどで報じられています。
引退の原因となったのは、「2019年ティレーノ〜アドリアティコ 第4ステージ」で起きた落車事故です...。
落車の際に頭部を打ったボズウェルはすぐに立ち上がって走り出そうとしたものの、監督の判断によりバイクから降ろされ、そのまま救急車に乗って病院へ搬送されました。
その後入院して徐々に回復したボズウェルは、「ツール出場」を目標にトレーニングの再開を試みたものの、すぐに目眩などが起きてしまいトレーニングを中断。そして次の目標を「ヴエルタ出場」に切り替えたものの、状態がなかなか改善されず、レースに復帰できないまま2019シーズンを終えてしまいました...。
所属チームだった「カチューシャ」のドタバタなども影響し、2020年シーズンの契約の話は思うように進まず、土壇場でボズウェルのエージェントが契約の話を持ってきたものの、最終的には本人の意向で引退を決めたとのことです。
ボズウェルの経歴は以下の様になっています。
2019 Team Katusha Alpecin
2018 Team Katusha Alpecin
2017 Team Sky
2016 Team Sky
2015 Team Sky
2014 Team Sky
2013 Sky Procycling
21歳のシーズンには下記リザルトを残し、22歳で世界最強チームである「スカイ」入りしているエリートライダーです。その後、ワールドチームに7シーズン在籍しました。
・2012シーズンのリザルト
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュエスポワール 2位
ツアー・オブ・ユタ 総合5位
ツール・ド・ラブニール 総合5位
ボズウェルは中途半端なトレーニングでは決してトップレベルに戻ることはできないと語っており、ある意味でエリート街道を歩んできた選手だからこその決断だったのかもしれません。また、ずっと自転車競技に集中してきたので、第2の人生のための準備は簡単ではないとも語っています...。
光と陰。人生の転機は突然やってきます。特に選手という仕事の外部環境の変化には極端なものがあります。
恐らくこの決断に至るまでに、ボズウェル自身が乗り越えて(受け入れて)きたものの大きさは決して小さくなかったことでしょう。
それでも、療養中の穏やかな日々の中で、非常に大きな犠牲を強いられる自転車選手時代には感じることのなかったある種の安らぎを感じたとも語っていました。
自分のタイミングと意思で引退を決められる選手というのはとても幸せなのだと思います。
親日家でもあるボズウェルの第2の人生を応援したいと思います。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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