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サイクル ロードレース コラム 2018年7月19日

今夜のラルプ・デュエズの結果はとても重要

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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「ツール・ド・フランス」はアルプス2日目を終え、「ツール・ド・フランス前哨戦」の「クリテリウム・デュ・ドーフィネ」で個人総合優勝を飾っている「最強のアシスト」ゲラント・トーマス(チームスカイ)が、最後の上りで「最強過ぎるアシスト」をみせた結果、エースのクリストファー・フルーム(チームスカイ)に対して20秒のタイム差をつけて見事ステージ優勝を飾りました。

この結果、トーマスは総合でも首位に立ち、昨年に続いてマイヨ・ジョーヌに袖を通しています。

ちなみにトーマスとフルームの総合タイム差は1分25秒へと拡大しています。

1位 THOMAS Geraint Team Sky
2位 FROOME Christopher Team Sky +1:25
3位 DUMOULIN Tom Team Sunweb +1:44
4位 NIBALI Vincenzo Bahrain Merida Pro Cycling Team +2:14
5位 ROGLIC Primoz Team LottoNL-Jumbo +2:23
6位 KRUIJSWIJK Steven Team LottoNL-Jumbo +2:40
7位 LANDA Mikel Movistar Team +2:56
8位 BARDET Romain AG2R La Mondiale +2:58
9位 QUINTANA Nairo Movistar Team +3:16
10位 MARTIN Daniel UAE-Team Emirates +3:16

昨日のレース後(正確にはトーマスがアタックを仕掛けたあと)、当然といえば当然ですが現地のメディアは一斉にざわついたとのことです。

そして、レース後のインタビューでは、これまた当然といえば当然ですが、「トーマスとフルームのチーム内での関係(優先順位)」について多くの質問が投げかけられていました。

しかしそこはチームスカイ。本人たちや監督含め、完璧にコントロール(統一)されたコメント内容で、「あくまでリーダーはフルームでトーマスはアシストである」との情報が力強く発信されていました。

但し、いまのトーマスの状態をみていると、バッド・デイに陥ったりトラブルに巻き込まれて大きく遅れるなどしない限り、フルームから1分25秒のタイム差を失う感じがあまりしません。

まさかフルームを勝たせるために「マイヨ・ジョーヌを着たままペダルを踏む脚を緩めて勝利を譲る」なんてことはしないと思いますし、もしそれをやってしまうとフルームを含めた皆が不幸な状況に陥ることになるでしょう。

改めてこのあとの総合争いのステージを確認してみると...

7/19(木)クイーンステージ/ラルプ・デュエズ山頂フィニッシュ
7/24(火)休養日明け/ピレネー初日/下りフィニッシュ
7/25(水)65kmのショートステージ/獲得標高3,000m超/山頂フィニッシュ
7/27(金)最終山岳決戦/獲得標高4,700m/下ってからフィニッシュ
7/28(土)個人タイムトライアル/31km/アップダウン&テクニカル

実質5ステージしかありません。

そして今夜は今年の「ツール・ド・フランス」の「クイーンステージ(総合最重要ステージ)」といわれている「ラルプ・デュエズ」への山頂フィニッシュステージとなります。

もしここでトーマスとフルームのタイム差が変わらなかった場合、残された山頂フィニッシュステージ(上級山岳/65kmのショートステージ)は1つと、あとは個人タイムトライアル(31km)が1つとなります。

そういった意味でも、今夜のラルプ・デュエズの結果がとても重要になるのは間違いありません!

栗村 修

中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。

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