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昨今、ちまたでは「人生100年時代が来る」といわれるようになってきました。
現在の労働環境や社会保障システムなどは、恐らく「人生70~80年くらい」を想定して設定されているのだと思います。
ですから、そこから20年以上も国民の平均寿命が伸びてしまうと、間違いなくいろいろなものが変化に晒されるようになります。
また、今ある「人間の仕事」の多くが機械(AI)に置き換えられることも予想されており、その部分も含めて、今後、世の中は小さくない変化を突き付けられる時代に突入していきます。
プログラムなどでこなせる単純作業の多くは間違いなく機械が担当するようになり、一方で、全体的に高齢化し生産性が低下する人間が担当できる仕事というのはどんどん減っていくのでしょう。
そんなこともあり、「人間の仕事の多くが機械に奪われる」という危機感が世の中に蔓延しているわけですが、しかし、それは「現在の仕事」を基準にした考え方であり、「単純作業」や「数字を扱う仕事」、「重労働」などの多くを機械が担当するようになると、いまこの瞬間には思いつかないような「新たな人間の仕事」が生み出されていくように感じます。
問題は、その「新たな人間の仕事」というものが、未来の労働ヒエラルキーの中でどこに位置するのかだったりするわけです。
◯ヒエラルキー項目
・エリート人間=システム全体を管理できる人間/機械が担当できないクリエイティブな能力を持った人間
・労働人間=時代の変化に合わせて生まれる新たな仕事を担当する人間(資本経済が残っていれば消費者)
・人工知能=優れた学習機能を持った自己進化可能な機械(世の中を無慈悲に最適化する可能性=暴走すれば人間を最適化?)
・労働用機械=これまで多くの人間が従事してきた仕事をプログラムに従い担当する機械
1.未来に希望が持てるパターン
エリート人間>労働人間(富を維持しつつ労働が緩和)>人工知能>労働用機械
2.最も可能性の高いパターン
エリート人間(富が集中)>人工知能>労働人間(消費者)>労働用機械
3.最悪のパターン
人工知能>エリート人間(機械の手下)>労働用機械>労働人間(考えたくない...)
これらを基準に「自転車の未来」を考えてみると、やはり「1.」のパターンでないと、希望が持てる未来が描けなかったりします...
仮に、「3.」のパターンの未来が訪れるのであれば、自転車は間違いなく「労働人間のための労働用ツール」のみで使用される気がします。
もし100歳まで生きるとなると(更に機械というライバルが現れたことを考えると)、46歳の現在であっても学ぶこと(特にクリエイティブな要素)を止めていけないという結論に辿り着くわけです。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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