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サイクル ロードレース コラム 2017年9月25日

丘のまち

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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今年で8回目の開催となる「丘のまちびえいセンチュリーライド」へ行ってきました。

ちなみに私自身は4回目の参加となります。

美瑛町といえば、イベントタイトルにもなっている様に「丘のまち」として有名です。

北海道の景色は日本でも有数の優雅さを誇りますが、美瑛町はそのなかでも上位にランクされる美しさを放っています。

ちなみに美瑛町の景色はどこなくイタリアのトスカーナ州の風景に似ているともいわれており、たしかにセンチュリーライド参加中に「ん?ここはイタリア?」と感じる瞬間が何度かありました。

特に今年はゲストライダーとして、かつて日本のNIPPOチームでも活躍していたバリアーニ氏が来日したので、「バリアーニ氏の後ろ姿からの美瑛の丘の景色(更に同じくゲストライダーとして参加していたポジティーボ永井氏とバリアーニ氏のイタリア語会話もプラスされ...)」という贅沢な組み合わせがイタリア感をより一層際立たせていたように感じます。

フィニッシュ後にはゲストライダー(バリアーニ氏、丸山繁一氏、永井孝樹氏、柿沼章氏)によるトークイベントが実施されましたが、その中で日本の自転車文化とイタリアの自転車文化の違いなどを短時間でしたが取り上げてみました。

まずちょっと驚いたのは、イタリアには「最近日本で流行りのロングライドイベントは殆ど存在しない」ということでした。

私の認識だと「グランフォンド」がそれに該当するのだと思っていましたが、「グランフォンド」はもっとレースに近い形式であり、優勝争いを繰り広げる選手たちはセミプロの様な存在だとのことです。

こういったある意味で「日本型」のロングライドイベントに1,000人を超える参加者が集まることにバリアーニ氏は驚きと可能性を感じている様でした。

そういえば先日、「自転車ツーリズムの新協議会が発足」というニュースをみました。

観光庁の支援のもと、「情報の核となるウェブサイトの整備」なども行なうようで、それぞれの事業で得られたノウハウや成功・失敗事例を加盟地域で共有しつつ、さらなる地域活性化に繋げていく仕組みだとのことです。

本場の良いところを取り入れつつ、更に「ジャパンオリジナル」の自転車文化が独自に育っていくと、明るい自転車の未来が広がっていくように感じます。

栗村 修

中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。

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