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4月2日(日)に世界最高峰のクラシックレース 『ロンド・ファン・フラーンデレン』 が開催されました。
残念ながら日本国内に於いてはオフィシャルのLive中継は一切行われず、自転車ロードレースの醍醐味をたっぷりと味わえる最高のコンテンツが日本市場から姿を消してしまいました...
サッカーに例えるならば、『UEFAチャンピオンズリーグ』 の放映権を持つ媒体が、編成上の理由により決勝戦の中継を取りやめたような事態といえます。
もちろん、日本国内に於いて 『自転車ロードレース』 というコンテンツはマイナーな部類に入りますし、怒っているひとがいたとしてもその数は絶対的に少ないので、力ある者にとっては簡単に踏み潰せる 『声』 であるのは否めません。
個人的には、『ロンド・ファン・フラーンデレン』 と 『世界選手権ロードレース』 の2レースは、ワンデーレースのなかでも最もエキサイティングなレースだと思っているので、自分が関わる関わらないを問わず、更に放送媒体もどこでもいいので、『最低限の競技に関する知識』 と 『最低限の競技に対する愛』、そして、『最低限のスポーツメディアとしてのプライド』 を持った人間に制作してもらいたいと考えています。
今回のロンドは、1週間後に引退する 『ベルギーの王様 トム・ボーネン』 と、『引退覚悟でクイックステップに移籍してきた フィリップ・ジルベール』 のベルギーコンビが、多くの人々を魅了する歴史的な戦いを演じた、とてつもなく素晴らしいレースでした。
このブログが 『J SPORTS』 のブログであるとかはまったく関係なく、自転車ロードレースというスポーツに関していえば、これまで 『J SPORTS』 が日本国内に於いて果たしてきた役割と、先行投資してきたもの(人材育成も含めて)がとてつもなく大きいのはいうまでもありません。
プロスポーツにとって 『放映権』 というのは生命線であり、より条件の良い媒体へコンテンツが移動していくこと自体はごく当たり前のことです。
また、今後すべてのテレビメディアが、インターネット配信へと変化していく流れも誰も止めることはできないでしょう。
そういった 『前向きな変化のための一時的な衰退』 なのであればもちろん受け入れますが、しかし、『誰かのマネーゲームのための犠牲』 なのであれば、自転車ロードレースを愛するものとして憤りを感じます。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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