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たまにネット上などに 『10年後になくなっている仕事』 といった記事が載っていたりします。
『へ~そうなんだ』 と思いつつも、その中にはかつて自分が子どもだった時に 『エリートの仕事』、『目指すべき仕事』 といったジャンルで語られていた仕事も含まれています。
時代は常に変化していきますし、そもそも全ての人間が一定のリスクというものを背負って生きているので仕方がないといえば仕方がないのでしょうが、それでも 『人間社会』 の矛盾というものを感じずにはいられません。
政府などは 『景気対策』 と銘打って資金をジャブジャブにしつつ雇用の拡大を図っている一方で、企業は、『効率化』 の名のもとにどんどん法人のカラダを筋肉質へと変えていっています。
恐らく、いまのテクノロジーを100%駆使すれば、世の中の人間が担当している大半の仕事を無人化することができる気がします。
また、テクノロジーを駆使するまでもなく、『この仕事なくていいんじゃない?』 といった、もはや 『生産性のない雇用のための仕事』 も少なくなく、仕事というものについて考えさせられる瞬間も多々あります。
ある法人が、本気でその法人の筋トレとダイエットを開始した場合、一般的にまず着手するのは、無駄な脂肪になりやすい 『生産性のない人間』 のリストラです。
また、先に書いたように、ある分野に於いて非常に高い能力を持った人間がいたとしても、その業務を低コストの機械に置き換えられるようになった瞬間に、その 『高い能力』 はもはや必要のない能力となってしまいます...
地球の人口はすでに73億人に達している一方で(私が生まれた頃はまだ40億人弱だった...)、単純労働の多くは機械に置き換えられる時代となっているということは、これから仕事のない人間が地球上に増えていくということになります(もしくは一人あたりの所得が下がる...)。
更に先進国では高齢化が進んでおり、こんな状況下では人々のマインドはディフェンシブになるわけで、どうがんばってもインフレは起きないような気がしてしまいます(景気と雇用の拡大は見込みづらい)。
そもそも、70億人を超えた人口のもとで地球規模の経済成長を求めてしまって、果たして地球はもつのだろうか?というところに行き着きます。
資本社会ですから経済成長というものが根底にあることは十分に理解していますが、しかし地球全体を俯瞰できるマクロな視野を持つならば、いま目指すべきは、実は 『緩やかなデフレ』 と 『人口の減少』、そして、『テクノロジーの停滞』 なのかもしれません。
『あ~このままだとリアルにガンダムの世界になってしまうのかなあ』 とふと考えてしまう今日このごろです。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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