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『ツアー・オブ・ジャパン』 開幕まであと一ヶ月となってきました。
主催者という立場では3回目の挑戦となりますが、『大会ディレクター』 としては最初の大会なので、とにかく時間が足りないと感じる日々が続いています。
このあと、もうひとつの重要な仕事である J SPORTS の解説業も最初のグランツールである 『ジロ・デ・イタリア』 が開幕することから、エキサイティング&寝不足の日々がはじまります。
そんなとてもタイトな時期に差し掛かっていますが、こういう時に感じることというのは、裏方の方々の存在とその重要性です。
自分自身は気がつけば 『表に出る仕事』 がメインになり、『状況を伝える』 ことや 『流れを生み出す』 というある意味で責任を負わなければならない役割を担うようになってきています。
表に出続けるということは常にリスクと向き合うことでもあり、時々どっと疲れたり怖くなる時もあります。
しかし、特にイベントやメディアの仕事に関わっていると、スタッフのみなさんの存在の大きさやその業務の過酷さを目の当たりにすることが多々あります。
あまり信じてもらえないかもしれませんが、実は選手時代から本当はエースよりもアシストの方に美しさを感じており、なんとなく 『裏方の美学』 に憧れる自分がいます。
『ツアー・オブ・ジャパン』 開幕まで一ヶ月となったいま、大会に関わるスタッフの労働環境は非常に厳しくなってきています。
いつも言うことではありますが、イベントというのは最高点が 『0点』 の減点方式であり、余程のことを実施しない限り褒められることはまずありません。
もちろん、自分自身も 『ツアー・オブ・ジャパン』 の業務の中では裏方として働く部分は多々あるわけですが、こうやって表に出て情報を発信する責務を担っている以上、縁の下の力持ちとして大会などを支えている方々を少しでも知って欲しいと感じる瞬間が多々あります。
何が起こって、誰がどれだけ汗を流し、どんな葛藤が巻き起こっているかを具体的にここで紹介することはできません。
しかし、一つだけ言えるとこは、国内最大のステージレース 『ツアー・オブ・ジャパン』 が無事に何事もなく開催されるということは、数え切れない多くの人たちの努力と犠牲がその裏にあるということなのです。
酔っ払いだらけの夜の満員電車のなかでちょっと熱くなってしまいました...。
皆さまお疲れ様です。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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