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ここ数日、海外メディアで 『ジロ・デ・イタリア』 の日本開催のニュースが流れています。
近年、グランツールが開催国以外をスタート地点に選ぶことはそれほど珍しくはありませんが、それでも、大陸を跨いでの大移動は想像を超える負担が生まれるのは必至といえるでしょう。
『グランツールを日本国内でスタートさせる』 という夢は、あくまで夢として以前から語られてきました。
J SPORTS 主催のイベントで、『ツール・ド・フランス』 のジェネラルディレクターである クリスチャン・プリュドム氏 に日本でのグランデパール開催の可能性について質問をしたことがありますが、その時はリップサービス込みでもほぼ 『ノー』 の返事をいただいてしまいました...
移動距離、時差、その他もろもろを考えると、現実的ではない、ということを語られていたように記憶しています。
しかし、『ツール・ド・フランス』 に先行する形で、『ジロ・デ・イタリア』 は他の大陸でのグランパルテンツァを少なくとも冗談ではないレベルに考えているようです。
『ジロ・デ・イタリア』 の他大陸でのグランパルテンツァについては、日本のほかに、アメリカのワシントンDCも候補(ウワサ)に挙がっています。
ジロの大会ディレクターである ヴェーニ氏 は時期尚早とコメントし火消しにまわっているようにみえますが、しかし、アメリカ及び日本国内で具体的な招致の動きがあるのは事実でしょうし、これだけ大規模な話しであれば既に数年前から最初の動きが起きていたのは間違いありません。
報道では、日本でのジロ開催(恐らく最初の数ステージを実施?)を実現するために必要な資金は3,500万ユーロ(約46億円)と伝えられており、そのうち出場チームに多大な負担を受け入れてもらうために支払う手数料が各チーム50万ユーロ(約6,500万円)は必要ともいわれています。
一見、膨大な金額の様にも思えますが、既に大手の広告代理店やいくつかの自治体間では数年前からジロ招致の話が議論されているともいわれており、例えばかつて日本で 『世界陸上』 が開催された時の開催費用が約93億円、『世界ノルディック』 でも約52億円がかかっていたことを考えると、決して不可能な額ではありません。
2017年に実現するのは少々無理があるかもしれませんが、それでも今回の報道が意図的なリークであった可能性も十分考えられるので、今後、世論の高まりなどが起きれば常識を超え 『夢』 が実現するかもしれません。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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