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改めまして、一般財団法人日本自転車普及協会の栗村修と申します。
本日2014年12月1日付けでこちらの J SPORTS ブログへ引っ越しして参りました。
今後は3日に1回の更新を目標にがんばって参りますので引き続き宜しくお願いいたします。
さて、私が J SPORTS(当時は J SKY SPORTS...)でサイクルロードレースの解説をはじめたのが、2000年7月5日の 『第87回ツール・ド・フランス 第4ステージ』 でした。
このステージを制したのはドイツ人スプリンターのマルセル・ビュスト(フェスティナ)。
ステージ終了後にマイヨジョーヌを着用したのが、現在はフランス国営放送で解説者を務めるローラン・ジャラベール(フランス/オンセ)。
そして、この年の総合トップスリーは、、、
1位 ランス・アームストロング(アメリカ/USポスタル・サービス)
2位 ヤン・ウルリッヒ(ドイツ/チーム・テレコム)
3位 ホセバ・ベロキ(スペイン/フェスティナ)
というメンバーでした。
アームストロングが2回目の総合優勝を果たした年となります(後にドーピングを認めて記録は剥奪)。
ある意味で、"激動の時代" の真っ只中、といった時期に私はサイクルロードレースの解説業をはじめることになりました。
あれから15年の歳月が経ち、いま 『ツール・ド・フランス』 は新しい時代への過渡期の真っ只中に置かれています。
"ロードバイク" というものへの世の中の認知度もこの15年で大きく変わりました。
そもそも15年前は、"ロードバイク" という呼び方すら日本には存在していませんでしたので...
先週末、私は群馬県の赤城山周辺で開催された 『ヒルクライム講習会』 に講師として参加しましたが、講習会の参加者の皆さんの多くは自転車歴が5年以内。
恐らく、アームストロングの名前は聞いたことがあったとしても、もはやウルリッヒのことは知らないかもしれません。
自転車には、"楽しさ" と "苦しさ(危険)" の両面があります。
楽しく乗ればとても爽快である一方で、競技になれば "地上で最も過酷なスポーツ" という形容をされることもあります。
また、『ツール・ド・フランス』 というプロスポーツの人気は世界中に広がり続けていますが、一方でアームストロングを筆頭としたドーピングスキャンダルの黒い歴史との戦いは未だ収束していません...
今後も皆さんに自転車の楽しさをたくさんお伝えしていきたいと思う一方で、同時にアームストロング世代の 『ツール・ド・フランス』 を伝えてきた人間として、負の部分からも目を逸らすことなく、皆さんが "乗る" "観る" という両面で心から自転車を楽しめる環境を整備しなければ、とも強く感じています。
自転車が持つ "可能性" と "魅力" はとても大きなモノがあります。
まだまだ発展途上のスポーツですが、今後も自転車に人生を捧げていきたいと思います。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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