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サイクル ロードレース コラム 2012年3月29日

正常な退化

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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昨日と本日、仕事で『日本CSC5kmサーキット』と『ヤビツ峠』を走ってきました。

どちらも現役時代に何度となく走った思い出のコースです。

本日走った『ヤビツ峠』では、アジアチャンプ2回、全日本チャンプ1回、Jプロツアーチャンプ3回の実績を誇る鈴木真理選手に偶然会うことができました

(真)「なにやってんすか〜?」

(栗)「あっ、ちょっとDVDの撮影で…」

(真)「これから登るんすか?そしたら33分くらいで登ってください!」

(栗)「…」

鈴木真理選手は爽やかにそう言い切り、「あと2〜3時間走ってきま〜す」と残してさっそうと走り去っていきました

幾度とのなく走ったヤビツ峠でのベストタイムは30分30秒(国道246〜頂上)。

最近は、皆さんコンビニからタイムを計測しているとのことで、国道246〜コンビニまで4〜5分はかかることを考えると当時のベストタイムは25〜26分だったということになります。

その当時は、江ノ島をまわって約70kmほど自走していき、激重練習用ホイールを装着していた自転車の重量は9kg台後半。

本日は、クルマでヤビツまで移動し、自転車はコスミックを履いたKUOTA号で重量は7kg台

ツール・ド・台湾で総合3位に入った年(12年前)に残したベストタイムから、果たしてどの程度『正常な退化』を果たしているのかいざチャレンジしてみました

結果は…

33分45秒(コンビニ〜頂上)。

12年の歳月が育んだ『正常な退化』は約8〜9分という実験結果がでました…

自転車の性能は相当進化していることを考えると更に…

それにしても、『33分台』と何気なく発言していた鈴木真理選手の『選球眼』ならぬ『先輪眼』はさすがです。

私の丸みを帯びたカラダを見て、すぐに推定タイムを頭の中で弾きだしたのでしょう。

『天才』と呼ばれているだけのことはありますね

そして、いつも自分が自転車に乗って実感すること…

やっぱり選手って大変だし、ほんとに凄いんです

あれだけの練習量をこなしながらも、更にパフォーマンスを向上させるって普通できないですよね。

毎度のことですが、現役復帰の欲望(妄想)がメラメラと沸いてきます

栗村 修

中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。

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