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サイクル ロードレース コラム 2011年5月23日

いざ熊野へ

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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5月26日(木)〜5月29日(日)の4日間に渡って世界遺産の地“熊野”で開催される「ツール・ド・熊野」に出場するため、25日(水)の早朝に和歌山県の新宮市に向かいます。

宇都宮ブリッツェンにとっては今季3戦目のレース。

4月に出場した2レースは共に1時間以内に終わるクリテリウムレースであり、本格的なロードレースとしては今季初となります。

国内有力チームの多くは既に海外のUCIレースを数多く走ってきており、その仕上がり具合は相当なものでしょう。

「レースは最高のトレーニング」という言葉がよく使われている自転車ロードレースの世界では、シーズン初レースに近いチームが最高のパフォーマンスを発揮することはあまり一般的ではありません。

しかし、我々は自分たちにできることを地道にこなしてきました。

3月11日に発生した大震災以降、国内の殆どのレースが開催中止となり、様々な不安や恐怖が世の中を支配するなか、被災地に近い宇都宮の地で選手たちは強い心を持ち続けてトレーニングに励んできたのです。

被災地への支援活動や募金活動、チャリティイベントの開催や参加など、トレーニング以外のことにも多くの時間を費やしてきました。

“自分たちが被災地代表”というような意識は持っていませんが、宇都宮ブリッツェンというチームが熊野の地で活躍することは、チーム活動の枠を超えて、ある種の重要なメッセージを発信できるとも感じています。

どの様な結果が待っているのかは誰にもわかりません。

我々は全力を尽くしてレースに挑みます。

栗村 修

中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。

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