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サイクル ロードレース コラム 2010年11月18日

2年目のシーズンを終えて

しゅ~くり~むら by 栗村 修
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2010年の公式戦が全て終了しました。

ざっと、今年のハイライト画像を集めてみましたが、“初モノづくし”だったことを改めて実感します。

そして、発足後わずか2年しか経っていないチームとしては、まさに驚異的な結果を残していることにも気付きました。

このチームは、一昨年(2008年)の段階では陰も形もなかったわけですから、地域密着型プロチームという新しいコンセプトに挑戦していることも含めて、まさに時代を動かしている存在であることがわかります。


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[ツール・ド・熊野に於いてチーム及び自身初となるUCIレースでのステージ優勝を挙げた辻選手]
photo(c):Hideaki.TAKAGI

Tsuji2
[辻選手がこちらもチーム発足後初となるUCIレースでのリーダージャージに袖を通す]
photo(c):Hideaki.TAKAGI

Img_3759
[中村選手がJサイクルツアー松川ロードで自身初となるメジャーレースでの勝利を挙げた]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[国内チームとしては最も多くのファンの方々に支えられている宇都宮ブリッツェン]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

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[Jサイクルツアーの年間ランキングでは中村選手が個人ランク6位、チームランクは3位となった]
photo(c):UTSUNOMIYA BLITZEN

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[最終戦のツール・ド・おきなわでは長沼選手がチーム初となるUCIレースでの山岳ジャージを獲得]
photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS


自分が監督を務めているチームを誉めるのもなんだか変な感じですが、ここではあえて客観的な目で語るようにしています。

宇都宮ブリッツェンというチームは、この国に自転車ロードレースというスポーツが存在し続ける限り、それこそどんな姿になろうとも、半永久的に生き続けなくてはいけないという宿命を背負っています。

今後、ロードレース界には様々なビジョンが生まれてくると思いますが、このチームのコンセプトは間違いなくその中心的存在になっていきます。

いったい、これからどれだけどのページが刻まれていくのかは分かりませんが、2010年シーズンがその第2章であったことは紛れもない事実です。

そして、宇都宮ブリッツェンは、将来のどこかの段階で必ず日本一になります。

その時、この国のなかで自転車ロードレースというスポーツがどれくらいの認知度とステイタスを獲得しているかによって、その勝利の価値は決まってくるでしょう。

宇都宮ブリッツェンというチームは、レースに勝てばそれで全てが解決するわけではなことを知っています。

良いチームをつくり、地域や社会と融合し、その上で良い選手を育て、更に革新的なレース環境を創らなければ、本当の意味でのスタートを切れないことを知っています。

僕が生きている間にはゴールは見えてこないかもしれません。

そもそも、この先自分がどれだけ生きれるのかも分かりません…

ただ一つ言えることは、前に進める限り、このチームと日本のレース界を愛する全ての人達と共に、チャレンジを続けていくということです。

能力がなかろうとも、時間が掛かろうとも、一歩づつ階段を昇ることは誰にでもできるはずです。

栗村 修

中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。

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