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明日、26日(土)に全日本選手権アンダー23ロードが、明後日27日(日)に全日本選手権エリートロードがそれぞれ開催されます。
各年代、そして、女子も含めた自転車ロードレースの日本一を決める大会です。
世界的にも、この6月27日日曜日にナショナル選手権を開催する国は多く、ツール・ド・フランス開幕を前にして、各国のナショナルチャンピオンが続々と決まっていきます。
ナショナルチャンピオンに輝いた選手には、チャンピオンの証である「ナショナルチャンピオンジャージ」が授与され、翌年の同大会までの1年間、この名誉あるジャージをあらゆるレースで着用することが許されるのです。
ところで、、、
現在、日本に存在しているロードチームや、選手、そして関係者、更にはジャーナリストというのは、その評価基準や、価値観が、見事なまでにバラバラとなっています。
我々のように国内での基盤をまず作りたいと訴えているチーム、いや本場で戦わなくては意味がないと主張するチーム、まずはアジアでしょうと考えているチーム…
全てが正論で、ある意味で間違いではないのですが、観ている方々からは、正直、いったいどのチームが一番強くて、誰が最強なのかさっぱり分からないという意見をよく耳にします。
各チームがそれぞれ違った土俵に重点を置いているので、何がなんだか分からなくなるのは当然なのかもしれません。
しかし、そんな疑問を唯一すっきりさせてくれるレースがあります。
それが全日本選手権ロードなのです!
もちろん、チームによって出場選手数にバラつきがありますし、絶対的な力を持っているであろう日本最強の男、新城選手などは単独での参加となっており、レース展開における有利不利はそれなりに存在しています。
それでも、このレースを「調整レース」として、次に向かう選手というのは殆ど聞いたことがありません。
全日本選手権ロードというのは、このレースで全てが完結します。
レース内容が良い悪いという類の話も普段よりかは表面化せず、結果の重みが最もあるレースと言えるでしょう。
普段は、本場欧州やアジアツアーなどのレベルの高いレースを崇拝している選手たちも、何故か、日本人だけしか出場していない、ある意味で「レベルの低い」この全日本選手権に全力で挑むのです。
ファンも、ジャーナリストも、このレースで勝った者が「日本一」というコンセンサスのもと注目するので、変な「色メガネ」は存在しません。
要するに、ほぼ全ての選手たちがコンディションを整え、勝つという強いモチベーションを持って出場し、周りもそれに同調するレースが、全日本選手権ということになります。
一年に一度、ゴールした全ての選手に心から拍手を送りたくなるレースが、いよいよ開催されます。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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