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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS
昨日、宇都宮競輪場の「シアターホール」にて、2010年シーズン前半戦のレース報告会を行いました
シーズン中に報告会を行う試みはこれが初めてでしたが、運営スタッフの素晴らしい準備のお陰でとても有意義な会となり、参加者の皆さんにもロードレースの観方や魅力をある程度はお伝えできたのではないかと感じています。
今回、報告会にご参加いただいたのは、スポンサー様や支援者の皆様が中心で、一般公募は行わない形式での開催となりました。
ご参加いただいた方々のなかにはロードレース初心者の方も多く、映像と写真をシアターホールの大画面で上映しながらの報告会を見ていただいたあとに感想を伺ったところ、「普段はなかなか触れることのできない選手たちの活躍を知ることができて良かった」、「ロードレースの観方をはじめて理解した気がします」など、ただ単にレースの結果をお伝えしたのではない“リアクション”をいただくことができました。
自転車ロードレースの観戦方法や、映像の配信、根底にある観方や魅力の伝え方、そしてそれらに結びつく形でのビジネスモデルの構築など、日々頭を悩ますことが多いのが現状ですが、今回の試みで得たものはいくつかあります。
スタジアムスポーツではない自転車ロードレースは通常入場者収入を得ることはできませんが、今回のように一種の「パブリックビューイング」をドキュメンタリー系の映像を作成して地元の大ホールなどで上映すれば、“ホームゲームのない”自転車レースを地元の方々に定期的に楽しんでいただくことができ、そこで「報告」と「観戦」という一石二鳥の企画が成立することになります。
今回は、参加費として、お一人様¥2,000(軽食付)を頂きましたが、「¥2,000で有意義な時間を得ることができました、そこらの映画を観るよりも感動しました」といった有難いお言葉もいただけたので、より充実した映像を作れれば十分に興行として成立すると思われますし、決して潤沢ではないチーム運営費の捻出にプラスとなることも考えられます。
今期、Jサイクルツアーがレースの動画配信をはじめたこともあり、国内レースの観戦がこれまでよりも格段に身近になりました。
この映像をJサイクルツアーの登録チームが自由に使えれば、各チームがそれぞれにアレンジして、各スポンサーさんやファンの方々への報告に使用することもできます。
そうすれば、手間もそれほどかからずに済むでしょう。
基本的に、企業系のチームにはこういった作業は関係ありません。
企業系のチームを支えているのはファンの存在ではなくて、あくまでも親企業の「黒字」だからです。
ただし、親企業の従業員の方々にチームの活躍を知ってもらい、更に応援してもらえる環境を作れれば、企業系チームの殆どが達成できていない「活動費の還元」を、親会社に対して少しは行える(福利厚生として)かもしれません。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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