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栃木をホームタウンに戦うプロバスケットボールチームの「リンク栃木ブレックス」が、4月10〜12日に行われたJBL(ジャパンバスケットリーグ)ファイナルに於いて、過去に4度のリーグ制覇に輝いている強豪の「アイシンシーホース」を3連勝で下し、見事、地域型プロチームとして初めてとなるリーグ優勝を達成しました!
現在、栃木県内には4つのプロスポーツチーム(栃木SC=サッカーJ2、栃木ブレックス=バスケットJBL、栃木アイスバックス=アイスホッケー、宇都宮ブリッツェン=自転車ロードレース)が活動していますが、その中でも、「リンク栃木ブレックス」の人気というのは郡を抜いており、今回の優勝で栃木県内におけるバスケットボール人気は更に爆発するものと思われます。
今回、栃木ブレックスが優勝を飾った「JBL」とは、2007年に設立されたプロのバスケットボールリーグで、かつてはサッカーの「日本リーグ」や、現在我々が戦っている自転車の「実業団レース」の様な、企業系チームの戦いの場であったのは有名な話です。
バスケットボールは、ほかに「bjリーグ」というもう一つのプロリーグが存在しており、若干複雑な面もありますが、「JBL」がハイレベルなのは間違いなく、その頂点に立った「栃木ブレックス」が日本のトップチームであるということは疑う余地もありません。
その「JBL」ですが、現在は8チームが登録されています。
このうち、地域密着型のプロチームは「リンク栃木ブレックス」と「レラカムイ北海道」の2チームのみ。
他の6チームは、チーム名に「地域名」ではなくて「企業名」が入った、「日立」、「東芝」、「トヨタ」、「アイシン」、「三菱電気」、「パナソニック」となります。
よりによって、世界に名立たる超巨大グローバル企業が揃っていますね。
この6チームは、「プロ契約」の選手と、「実業団選手」が混在した形式を採用しており、登録上も「実業団チーム」として扱われているようです。
そして、2007シーズンから「JBL2部」リーグで活動を開始した「栃木ブレックス」が、わずか3年目で巨大企業を全てなぎ倒し、日本一の栄冠を手に入れてしまったのです。
独立型プロチームの優勝は、日本協会及び旧日本リーグ機構主催時代を含め42年の歴史で初めての快挙とのこと。
栃木県内では、「JBL2部」リーグ時代から地元メディアでその活動が大きく取り上げられてきたので、地元のファンの方々は「底辺から共に這い上がる」という、最も喜びを共有できる環境で「栃木ブレックス」の優勝を体験したのです。
「栃木ブレックス」は、JBLの8チームの中で最も人気が高く、また、興行面でも他のチームを一歩リードする存在だと聞いています。
そして、今回の優勝で、人気、実力、更にチームの運営形態に於いても、「JBLの顔」と言っていい地位を不動のものとしたことでしょう。
我々が「栃木ブレックス」の優勝から学ぶ事は山ほどありますが、それ以上に、同じ地域の代表として戦う彼らの活躍は、大きな喜びと勇気を与えてくれました。
栃木が、そして宇都宮が、日本のプロスポーツのあり方を変えていくような気がします。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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