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サイクル ロードレース コラム 2024年12月6日

初開催のカブラスは砂利浜が自慢のイス・アルタスの海岸で4度のサンドゾーン【シクロクロス2024/25 WC第3戦 カブラス・サルディーニャ:プレビュー】

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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シクロクロス

カブラスで初開催、UCIワールドカップ・シクロクロス第3戦

ターコイズブルーの海に囲まれた美しき島が、史上初めて、UCIワールドカップ・シクロクロスの舞台となる。イタリアはサルデーニャ島の西岸カブラスで、12月8日(日)に開催される第3戦は、決して甘美なビーチバカンスではない。

シクロクロスの国際的飛躍を願うUCI国際自転車競技連合は、いつだって新たな冒険を探し求めている。このところイタリア大会と言えば、ヴァル・ディ・ソーレであり、北のドロミテ山塊の麓の凄まじい雪原バトルであった。しかし今年は一転、地中海に浮かぶ大きな島へ飛ぶ。2024/2025シーズンの全12戦で、唯一の、初開催地だ。

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【バイクの乗り降り】辻啓のシクロクロス解説動画 第3弾

もちろん大陸からの長距離移動は、チームにとっても選手にとっても、かなりの難題に違いない。特に前週も「海外」ダブリンでの大会だった。本場メディアでは「わずか2時間の全力疾走のために2週間の遠征!?」との見出しさえ踊ったほど。だから多くの選手たちは……特にいまだ調子の上がらない面々は、来るクリスマスシーズンに向けて地元での乗り込みや集中合宿のほうを好んだらしい。

幸いにも絶好調組は、初代王者の栄光を懸けて、迷わず海を渡る。開幕からの2戦で上位独占を続けているベルギー勢たちは、ワールドカップ総合首位マイケル・ファントゥレンハウトと2位エリ・イザビットを筆頭に、ほぼほぼスタートラインに勢揃い。11月上旬のヨーロッパ選手権でスペイン人として初めてメダルを射止め、ダブリンでは生まれて初めてワールドカップ表彰台にも飛び乗ったフェリペ・オルツ(スペイン)も、新たな快挙を更新するつもりだ。一方でなんと2戦連続トップ5入りを逃したオランダ勢は、4人の少数精鋭で踏ん張るしかない。

島名を冠したロードレース大会を有し、過去幾度となくジロ・デ・イタリアのプロトンを迎え入れてきたサルデーニャ島だが、地元自治体は、改めて今大会を全世界へ向けた観光PRの機会にしたいと熱望している。順調に整備が進む自転車レーンのおかげで、サイクリストたちは古代フェニキア人の遺跡を眺めたり、地中海に突き出す岬を気ままに巡ることができるのだとか。それに「ライスビーチ」とも呼ばれ、白く細かな砂利浜が自慢のイス・アルタスの海岸は、きっと最高のアピールになる。……お天気さえよければ。

約3kmの周回コースは、同ビーチの脇に描かれた。普段なら海水浴客たちがビーチサンダルで横切るであろう荒涼たる草地が主役で、どうやら自慢の浜辺自体を通過することはない。ただ代わりに4か所の「サンド」ゾーンが設置されるし、さらには「サンドヒル」、いわゆる人工の砂丘も1つ待ち受ける。砂利が散らばる土やら、無造作に石が敷き詰められた小道やらも、ところどころ意地悪く顔を出す。スタート&フィニッシュの直線には背の低い椰子の木が立ち並び、トロピカルな雰囲気も漂う。

10月から4月までは、実は、サルデーニャ島を強い風が吹き抜ける季節でもある。南風のシロッコや西からのポネントが有名だが、おそらくこの日の主役は、北西から吹き降ろす冷たいマエストラーレ(いわゆるミストラル)。選手たちは突風に翻弄させられつつも、時には背中を押され、ただでさえ主催者が「スピードがでる」と断言するコースで、驚くほどの高速走行を披露するのだろう。砂利ビーチであるから、本来ならば砂が舞い散ることはないのかもしれないが、あちこちに仕掛けられたサンドのおかげで、やはり痛いほどに砂が肌を叩きつけるのだろう。

むしろ気象予報によれば、大会の週末は大雨だそうだから……横殴りの雨に襲われるのか。まるで地獄のような光景の中で、つまりは本物のシクロクロスが、サルデーニャで繰り広げられるというわけなのだ。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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