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「100%フランス」の3週間 2年ぶりシャンゼリゼ帰還で感動のフィナーレ必至!【ツール・ド・フランス2025 ルートプレゼンテーション】
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介2024年マイヨ・ヴェール獲得したビニヤム・ギルマイもルートプレゼンテーションに登場
ツール・ド・フランスが2年ぶりにパリ・シャンゼリゼへの帰還を果たす。
10月29日にパリで開催されたツール・ド・フランス2025のルートプレゼンテーション。そこで明かされた第112回大会のトピックは、5年ぶりとなる「100%フランス」。そして何より、山岳比重が2024年大会よりもはるかに増大。3週間の総距離3320kmに対し、総獲得標高が51500mとハードになり、途中では合計44kmに及ぶ個人タイムトライアルステージが設けられる。
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2025年は100%フランス
ツール2025のグランデパール(開幕地)は、フランス北部のリール。第1ステージは同地を発着する185kmの平坦ステージ。大会最初のマイヨ・ジョーヌはスプリンターが有力だ。リールを含むノール県では3ステージを行う。
第4ステージからは針路を西にとって、続く第5ステージで33kmの個人タイムトライアル。獲得標高3500mの第6ステージ、さらには幾多の名勝負が生まれているミュール=ド=ブルターニュの上りフィニッシュが待つ第7ステージと、大会前半戦はめまぐるしく主役が替わりそう。なお、第7ステージはブルターニュの英雄ベルナール・イノーを称える1日となる。
革命記念日の第10ステージ
第8ステージからは南向きに。この日と第9ステージは平坦。2025年はフランス革命記念日の7月14日が月曜にあたるため、大会第1週はいつもより1日多い10ステージで編成する。このステージでは、レース距離163kmに7つの上りを詰め込み、最後はピュイ・ド・サンシーの頂上へ。「勝負どころはピレネーやアルプスだけに限らない。どのステージも重要視されるべき」とは、大会ディレクターのクリスティアン・プリュドム氏。来年も革命記念日は大きな1日になる。
クイーンステージとの呼び声の高い第14ステージ
1回目の休息日を経て、トゥールーズを発着する第11ステージで第2週がスタート。オタカムの山頂フィニッシュが設けられる第12ステージ、11kmの山岳TTにトライする第13ステージ、そして「2025年大会のクイーンステージ」との呼び声の高い第14ステージ。この日はレース中盤からトゥルマレ、アスパン、ペルスルードを連続登坂。最後は標高1804mのリュション・シュペルバニエールスキー場へ。現地報道では、「怪物級の上りが連続する1日」とも。ちなみにシュペルバニエールを上った1986年大会では、グレッグ・レモンがイノーに競り勝ち、そのまま個人総合優勝。39年のときを経て、再びマイヨ・ジョーヌの形勢が見えるステージになるかもしれない。
ピレネーを終えて、第2週最終日の第15ステージからは東進。2回目の休息日を迎える。
獲得標高5500mの第18ステージ
第3週は、初日(第16ステージ)から“プロヴァンスの巨人”モン・ヴァントゥを目指す。平坦の第17ステージをこなして、獲得標高5500mの第18ステージも戦いのハイライトに。標高2000m前後の山越えを2つこなして、最後はコル・ド・ラ・ロズへ。思い出されるのは2023年の第17ステージ。タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が衝撃的な失速をしたあの山である。今度は東側からの登山道が採用され、2304m地点の山頂フィニッシュにはアンリ・デグランジュ賞が設けられる。
アルプス最終決戦の第19ステージは、4つの山越えの後に標高2052mのラ・プラーニュへ。1980年代にこの山を得意としていたローラン・フィニョンをトリビュートする一戦にも。この日を終える段階で、2025年のツール覇権争いは大勢を決する。
スイスとの国境地帯を行く第20ステージを終えると、いよいよシャンゼリゼ帰還の第21ステージ。勇者の行進はパリ市内をめぐり、ルーヴル美術館、コンコルド広場、エトワール凱旋門を見て、大団円を迎える。
コース発表を受けての、主要選手たちの反応も押さえておこう。
2024年王者ポガチャル
2024年ツールの“ビッグ4”はどう見ているだろうか。王者ポガチャルは、「かなり過酷な3週間。でも、僕がツールを3回勝っていることを忘れないでほしい」と強気だ。第1週から気が抜けないとしていて、「33kmの個人TT(第5ステージ)も個人的に気に入っている」とも。かつて苦しんだコル・ド・ラ・ロズについては、「いつだってアルプスは試練だ。僕にとっては大事なステージになるね」と意識を高めている。
覇権奪還を目指すヨナス・ヴィンゲゴー(ヴィスマ・リースアバイク)も、「当然一番の目標になる」。今年ツールデビューでマイヨ・ブランを獲得したレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)は、「第1週はマイヨ・ジョーヌを目指したい」。絶対的な武器である個人TT(第5ステージ)が大きなチャンスだと見る。
2024年ツール途中リタイアのログリッチはブエルタ総合優勝
一方で、プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は、現時点では慎重な姿勢。「ジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャのコースも見ないといけない。それらを比較して2025年の目標を決める」としている。
大会最初のマイヨ・ジョーヌ着用が視野に入るスプリンター陣も意気が上がる。ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)は「スプリントチャンスは7〜8回。もちろん第1ステージの勝利も目指す」と宣言。フィリプセンに勝って今年のマイヨ・ヴェールに輝いたビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)も、「僕の夢」と表現するマイヨ・ジョーヌを目標に据える。
2024年はパリ五輪開催の関係から日程が前倒しになったが、2025年大会は通常スケジュールに戻って7月5日から27日までの日程で行われる。また、ツール・ド・フランス ファムは7月26日から8月3日までの9日間で、ブルターニュ地方からアルプスに向かう総距離1165kmのルートで争われる。
文:福光 俊介
福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う
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